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日本マンガ史 平凡社新書

澤村修治

User Review :3.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784582859447
ISBN 10 : 4582859445
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

マンガは日本の大衆文化の重要な一翼を担ってきた。古来あった戯画の伝統にせりふを加え、ポンチ絵や新聞マンガなどマスメディアの一部としても発達したことで、戦後、マンガ文化は大きく花開いて現在に至る。巨人・手塚治虫の功績、少年マンガ誌の隆盛、女性に向けて発展した少女マンガ、アニメ・映画とのコラボレーション。その表現方法と題材の広さ、深さは特筆に値する。「のらくろ」「鉄腕アトム」から最新作までを網羅。大衆エンターテインメントの代表、広大なマンガの世界を知ろう!

目次 : 前史―『鳥獣戯画』から北斎まで/ 明治・大正期―ポンチ絵とコマまんが/ 昭和戦前・戦中期―『少年倶楽部』と「のらくろ」シリーズ/ 戦後復興期―手塚治虫の登場/ 『サンデー』『マガジン』のライバル対決/ 拡大と熱闘の時代/ 劇画と青年コミック/ 少女マンガ/ 『少年ジャンプ』の時代/ メディアミックスとアニメ/ 海外へ進出する日本のマンガ/ 成熟のゼロ年代/ 電子時代のなかで

【著者紹介】
澤村修治 : 1960年東京生まれ。淑徳大学人文学部表現学科教授。千葉大学人文学部人文学科卒業後、講談社出身の牧野武朗(『なかよし』『少年マガジン』『少女フレンド』創刊編集長)に編集を学び、中央公論社・中央公論新社などで37年にわたり編集者・編集長をつとめる。2017年から帝京大学文学部日本文化学科非常勤講師を兼任。20年3月、中央公論新社を定年退社し、同年4月より現職。また、思想誌『ひらく』の編集委員長を任じている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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分かりやすく読みやすい。日本のマンガの歴...

投稿日:2021/02/26 (金)

分かりやすく読みやすい。日本のマンガの歴史が、整理されてすっきりと頭の中に入ってくる。また、1960年頃以降のマンガについて考える限り、極めて深いかかわりのあるアニメについてもかなり触れられているのが素晴らしい。アニメ化(場合によっては実写化)されたことで売り上げを伸ばし、より多くのファンを獲得したマンガ作品があることを考えると、今回のようなアプローチは今後のマンガ史にも求められるものなのかもしれない。 ただ、エロ系がほぼスルーされているのはやや不可解。ほかの人が触れているように、エロ系のマンガ史については専門的な書物もあるが、『鳥獣戯画』にまで遡ってのマンガ史なのであれば、もう少し触れて欲しい。 また、作家や作品、出版社からのアプローチを主とする本書では難しいかもしれないが、1990年代あたりのマンガ喫茶、ブックオフやヤフオクなどが読者側に与えた影響にも触れて欲しかった。これらは、金銭的な面でマンガと読者を近づけた大きな要因だと思う。 紙幅の関係もあるので、“完璧”はあり得ないかもしれないが、もし増補することがあれば、そういった部分も期待したい。

ねも さん | 兵庫県 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • keroppi

    タイトル通り、「鳥獣戯画」から「鬼滅の刃」まで、日本におけるマンガの歴史を俯瞰的にとらえる。ある年代やあるジャンルに絞って論じている本は多いが、このように全般的に見据えた本は、これまでなかったのではないだろうか。その分どうしても数多くの参考文献からの引用が多くなるようだ。図版も多く、自分の生きてきた道筋を振り返る。やはり、自分の十代の頃の作品への思い入れが強くなってしまう。これくらい幅広く論じられると、どうしても、あの作品がない、あの作家がいないと突っ込みたくなってしまうのは仕方のないことだろうか。

  • ハイランド

    日本のマンガは「鳥獣戯画」や江戸期の絵草紙をベースに、明治以降は重層的に発展し、WEBを舞台を加えることで、個人では全てをフォローすることが難しいほど拡大している。全史という名を冠す以上やむを得ないかもしれないが、表面をなぞったのみという感が拭えない。マンガ週刊誌創刊以降はヒット作のタイトルを羅列するのみで、考察が殆どないのもどうも……。話変わって、ネット全盛の今、マンガも音楽も動画も膨大なコンテンツを定額や無料で安価に楽しむことができる。受容者には天国だがクリエイターにとっては地獄の時代ではなかろうか。

  • bura

    鳥獣戯画から令和に到るまでの日本マンガ史をここまでしっかりと年代やジャンル別で書き綴ったモノは他に無いだろう。第一人者の清水勲氏ですら昭和までで、平成のマンガ史は混沌にして細分化していく、それをしっかりと俯瞰してくれていた。雑誌からWeb主体になり、それでもコミックスの売り上げが伸びた10年代の事例が顕著なまとめであった。令和である今年2020年の「鬼滅の刃」の大ヒット、コロナ禍のマンガの役割までしっかりと押さえている。後世に残る「マンガ史の教科書」となる一冊だと思う。平成マンガのチョイスは楽しめたなあ。

  • ミライ

    12世紀の「鳥獣戯画」〜現代の最新メガヒット「鬼滅の刃」まで、日本のマンガの歴史を語った資料的作品。江戸時代〜明治大正時代にかけての風刺画全盛期、昭和戦前の「のらくろ」シリーズのヒット、戦後の手塚治虫の登場、「サンデー」「マガジン」の出版、1990年代の「ジャンプ」全盛期、2000年代ネット時代のメディアミックス・電子書籍まで、500ページ超のとてつもない量となっている(雑誌・コミックスの表紙画像も大量に収録)。最後にマンガの歴史年表もあり、至れり尽くせりの一冊だった。

  • パトラッシュ

    通史は便利だが実際に読むと物足りない。本書もその弊を免れなかった。戦後のマンガ発展史を作家や出版社まで含め、マクロの視点で俯瞰できる好著なのだが各項目の記述が薄すぎる。新書本に収めるにはやむを得なかったかもしれないが、詰め込み過ぎて面白くない教科書だ。また「全史」を名乗っているがエロ漫画やレディコミ、コンビニコミックに電子配信にはほぼ言及しておらず、いわばマンガの表の歴史のみ扱っていて影の部分には目を向けていないのは問題だろう。これらを改定して各章ごとに詳細を知りたい人向けの関連書籍を明記してほしかった。

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