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ルネサンス文化の共生 平凡社新書

澤井繁男

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784582858594
ISBN 10 : 4582858597
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2017
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

ルネサンスという「時代」は、十九世紀に、近代のはじまりとして発見された。そこで数え上げられたいくつかの徴表はしかし、それ以前にすでに存在し、「暗黒の中世」はいまや否定されている。ではルネサンスとは、歴史のどの時期に該当するただの「過渡期」なのか?中世と近代の諸要素がともに生命力をもって共存する特異な時期としてのこの時代を描きなおす。

目次 : 序章 歴史の“境界”(時代区分/ ルネサンス観の変遷/ ルネサンス文化の担い手たち)/ 第1章 「術」と「学」(錬金術と化学/ 占星術と天文学)/ 第2章 中世からルネサンスへ(『イル・ノヴェッリーノ』の意義/ 「三つの指環」の変遷/ 都市の心象)/ 第3章 ルネサンスから近代へ(カンパネッラ『事物の感覚と魔術について』/ カンパネッラ『哲学詩集』)

【著者紹介】
沢井繁男 : 1954年、札幌市生まれ。京都大学大学院文学研究科博士課程修了。現在、関西大学文学部教授。専攻、イタリアルネサンス文学・文化(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • oooともろー

    ルネサンスを中世と近代の断絶と見るのではなく、かといって過渡期や単純な連続でもなく、複数主義史観から読み解く。著者も述べているが、何ごとにつけ「区分・分類」したくなるのが人間の性。

  • misui

    時代区分について、ここからここまでがルネサンスであるとか、前の時代から連続しているとか過渡期であるとか様々な見方があるわけで、しかしそれらは当時の社会においても個人においても容易に割り切れるものではなく同居すらしている。そこで本書は「複数主義史観」に基づいて多様なルネサンスの文化を見る。肝心の内容はちょっと散漫だけど、便利で使いがちな時代区分や世紀の区切りについては再考を迫られるかな。

  • mil

    p125"学化しても、術的面がなにがしか存在していないと保てない局面が「学」にはあるのかもしれない。つまり、両義的な「術」が消えないのである。こうした、隠微な術にひとびとが惹かれるのは、明るく公開的な近現代の世にあって、夜のような暗さが絶えず訪れなければ、いつのまにか「不満」が身辺に巣くうからであろう。闇夜を生きる術はやはり必須なものだと考える。"

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