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セカイ系入門 星海社新書

渡邉大輔

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065406519
ISBN 10 : 406540651X
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2025
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

セカイ系ーーそれはゼロ年代に出現し、未だ亡霊のように浮上するキーワード。本書では、セカイ系を忘却した年長世代とセカイ系を誤解しつつある年少世代の溝を埋めるため、現代日本のサブカルチャーの一角で発展したこの物語的想像力の歴史を交通整理するとともに、「セカイ系的なもの」の歴史の再構築を目指します。

【著者紹介】
渡邉大輔 : 批評家・映画史研究者。1982年、栃木県生まれ。跡見学園女子大学文学部現代文化表現学科准教授。東浩紀責任編集のメールマガジン『波状言論』に投稿した評論「〈セカイ〉認識の方法へ」が掲載され、2005年に批評家としてデビュー。批評サークル・限界小説研究会に加わり、『社会は存在しない セカイ系文化論』(南雲堂)などの同会による評論集の編著に携わる。その後は日本映画史・映像文化論・メディア論の研究・批評に軸足を置きながら、文芸評論・ミステリ評論・アニメ評論など幅広い分野で執筆活動を行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • よっち

    ゼロ年代のオタク文化・サブカルチャー批評の奔流のなかで、曖昧な定義のままに拡散された「セカイ系」の批評概念を再検討し、文化史的意義を明らかにする1冊。第一部ではセカイ系がどう生まれたのか、自身の経験を踏まえながら、定義とゼロ年代のブーム、そして2010年代以降の再興をたどり、第二部では日本文学史や風景映画の系譜、推し文化との関係からセカイ系的想像力の広がりを解説していて、「セカイ系」の本質がどのようなものであったのかというよりは、どのように広がりを見せたのかをメインに論じた全体像を掴むための入門書ですね。

  • 無重力蜜柑

    うーん、微妙。なんか色々言ってるけれど結局まとまりがないというか、アレもコレもと連想ゲーム的に紹介するだけの浅めな読書案内になってしまっている。「入門」の新書なのだからある程度は仕方ない面もあるが、コレでは初心者には何も分からないだろう。なぜ批評家の文章はこうなりがちなのか……。基本的には前島史観のアップデートと、2010年代以降へセカイ系概念の適用という内容。どちらもあまり上手くいっているようには思えない。後者については、何もかもセカイ系にぶち込むことで結局何も言えてないといういつものアレになっている。

  • スプリント

    セカイ系とは何かがわかったような、わからんような。

  • 葉月

    うーん。いろいろと書いてはいるが、結局のところセカイ系とはどのような概念か、というシンプルな問いに答えられていないという印象を受けた。セカイ系という概念の理解が難しいのは、主人公たちの小さな日常が世界の危機という大文字の非日常に結びつく、というセカイ系の本質とされる構造がいかようにも拡大解釈できるからであり、本書もその轍を踏んでしまったように見える。そもそも日常が非日常に結びつくというのは物語の基本的な構造のひとつであり、この構造的定義を乱用してしまうと極端な話、大半の物語がセカイ系に含まれえてしまう。

  • 文化

    読書会課題本。前半のセカイ系に関する歴史解釈は楽しく読むことができた。個人的に、セカイ系という語は自閉的で無力な(それでいて経済的には豊かな)現代日本人の精神性に結びついた概念だと考えていたが、その認識は概ね間違っていないようだった。 また本書を読んでいて、自分がサブカル批評に興味がないことに気づいた。以前は既存のアカデミアの権威に対するカウンターとしてサブカル批評が生まれたのだと認識していたが、実際のサブカル批評はそこに同様の権威を持ち込んでいて、それが自分に興味を失わせた原因だった。

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