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百姓たちの水資源戦争 江戸時代の水争いを追う 草思社文庫

渡辺尚志

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784794225665
ISBN 10 : 4794225660
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2022
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

江戸時代の百姓たちにとって、川や池からの農業用水の確保は死活問題だった。近隣の村々は用水組合を結成して円滑に取水するためのルールをつくるが、水不足の際には、用水を過分に奪う村が現れ、他村との激しい対立を生み、領主や幕府のもとでの訴訟闘争に発展した。本書では、江戸時代の優れた用水・治水の知恵や水争いのパターンを網羅的に押さえつつ、現在の大阪府域の村々の300年にわたる水争いの歴史を一次史料から読み解く。中世から江戸期、明治時代にかけて水争いの様相はどう変化したか。水資源を奪い合う百姓たちの切実さと紛争解決への努力の足跡が明らかになる。

目次 : 第1部 水とともに生きる百姓たち―江戸時代の治水・用水の知恵から、水争いの実態まで(田を洪水から守る知恵/ 用水路の知恵と、協力し合う村々/ 用水組合の実態と水をめぐる争い/ 村々は「川」をいかに活用したか?)/ 第2部 ケーススタディ 河内国での水資源戦争300年を追う―江戸初期から明治まで(江戸前期(17世紀)の水争い―近世の用水秩序の成立/ 江戸中期(18世紀)の水争い―王水樋組合村々の団結と対立/ 江戸後期(19世紀)の水争い―水利慣行の継承と変容/ 用水組合の村の中に入ってみる―村の社会構造をさぐる/ 水から見た明治維新―近代がもたらしたもの)

【著者紹介】
渡辺尚志 : 1957年、東京都生まれ。東京大学大学院博士課程単位取得退学。博士(文学)。国文学研究資料館助手を経て、一橋大学名誉教授。今日の日本の礎を築いた江戸時代の百姓の営みについて、各地の農村に残る古文書をひもときながら研究を重ねている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • kanaoka 58

    江戸時代の水争いを紐解くことで、農民や村の姿が立ち上がってくる。 子供の頃、片田舎に住み、家は農業(園芸)を営んでいましたが、その当時の近所関係や親の言動や姿勢の背景について、今更ながらですが、納得感を得られました。

  • Masaaki Inoue

    江戸時代の大阪府南部、藤井寺周辺を舞台に、古文書から当時の百姓たちがどの様に水と関わってきたかを易しく解説。私的には、ちょうどあちこちの田んぼに水を入れている時なので、自分事の様にハマりました。当時の慣例で水路修理の経費は面積割だけど人夫は平等に1人ずつ出す、とか、渇水時には水番を置いて平等に水を流す、とか、我々がしている事は江戸時代から続いてるのだと実感。中盤に登場する「水争いに関する幕府への嘆願事例集」は、ホント「農民あるある」で笑える。こんだけあちこちの仲裁してたんだ。大変だなぁ幕府も(笑)。

  • Coochie Bill Game

    一応小生、水文・水資源・水防災の専門家のつもりであったが、不勉強故このような詳細はあまり知らなかった。治水利水という相反する事象を共同体が歴史の中でどう解決してきたか、とても参考になった。中東問題(ヨルダン川)もウクライナ問題(ドニプロ川)も、農耕をはじめた人類の主要な縄張り争いは、水問題だと思っており、この日本の経験を諸国の水問題解決の参考にすることは平和のために重要だと思った

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