Books

ルポ 座間9人殺害事件 被害者はなぜ引き寄せられたのか 光文社新書

渋井哲也

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784334045869
ISBN 10 : 4334045863
Format
Books
Publisher
Release Date
January/2022
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

わずか2カ月ほどで9人が犠牲になった座間9人殺害事件。発覚から3年を経て、犯人には死刑判決が下された。しかし、これで終わったとは言えない。Twitterに希死念慮を吐露した女性を大学生がホテルで殺害した池袋ホテル殺害事件(2019年)や、SNSで知り合ったいじめに悩む女子中学生の自殺を幇助した事件(2021年)など、類似の事件は今もなくなっていないのだ。なぜ、座間9人殺害事件は起きたのか。犯人に引き寄せられた被害者たちはどんな心の傷を負っていたのか―。同じような事件を二度と起こさせないために、長年若者の生きづらさについて取材を続けてきたジャーナリストが事件を再検証する。

目次 : 第1章 事件発覚―錯綜する初期報道(初期報道/ 報道から見える白石)/ 第2章 面会―見えない犯行の背景(最初の面会/ 再びの面会/ 最後の面会)/ 第3章 裁判―明らかになる事件の全貌(8月の犯行に関する審理/ 9月の犯行に関する審理/ 10月の犯行に関する審理)/ 第4章 10人目に憧れた女性―「死にたい」とつぶやく理由(若者の自殺の現状/ 白石とDMした女性の本音)

【著者紹介】
渋井哲也 : 1969年、栃木県生まれ。ジャーナリスト、中央大学文学部講師。東洋大学大学院文学研究科教育学専攻博士前期課程修了。長野県の地方紙「長野日報」の記者を経てフリーに。これまでにネット事件、自殺問題、若者の生き方、サブカルチャーなどを中心に取材。1998年からはウェブと生きづらさをテーマにした取材も進めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • パトラッシュ

    2か月間で9人が殺された事件はショッキングだったが、何より人に殺されてでも死にたがる人がこんなに多いのが驚きだった。いじめや過労で心身とも傷つき自殺を考える人が増えたのか、SNSの発達で自殺をしやすくなったか。しかも犯人は被害者に同情して死を助けたのでなく、娯楽としての人殺しの猟場を見つけただけの殺人愛好家なのだから救われない。自らを「人を殺すことで更生させる善行者」と称したアメリカの連続殺人犯を連想してしまう。戦争は殺人の敷居を下げるといわれるが、平和な時代だからこそ簡単に殺し殺される状況が見えてくる。

  • gtn

    SNSの負の面が表出した極点な例。加害者Sは、Twitterを駆使し、即時に被害者に繋がり、自らの欲望を満たしたらしい。SNSの利便性は認める。だが、"待てない"若者、"短絡的"な若者は、今後も増え続ける。

  • かんやん

    たった二ヶ月の間に9人を殺害とは、完全に歯止めが効かなくなっている。途中からは隠そうともしていない。この犯人、希死念慮の強い女性に寄り添うフリをするのが実に巧みで、その偽りの優しさが事件をより一層おぞましくしている。「彼はそれぞれの犯行を個別の事件としては記憶していなかった」読んでいてもそうで、いつのまにか混ざり合い、繰り返し、反復に見えてくる。「全体の流れとして把握しているようだった」殺害された方々のご冥福を改めて祈りたい。

  • 小鈴

    殺人鬼にはなにか「闇」を求めてしまう。が、いくら読んでも闇は出てこない。あるのは金銭要求と場当たり的な欲求。ひたすらに薄っぺらだ。だからこそ不気味だ。価値観がカネしかない。取材もカネ、最初の殺人の動機もカネ。そのときだけは解体で頭痛がした。しかし、二回目の殺人で強制性交にはまる。金がなさそうなら強姦して殺人。頭痛もない。食事も普通にして眠る。遺体を解体し、遺体とともに寝起きする。ネットナンパの手口で自殺願望者を誘蛾灯のように引き寄せる。ヒモになりたかった男は、日本史上稀に見る殺人鬼に。

  • 遊々亭おさる

    僅か三ヶ月の間に自殺念慮のある男女9名を自宅アパートで殺害した事件の裁判を追いかけた一冊。犯人である白石死刑囚はDr.キリコではなかった。犯行理由は強姦と金品強奪のため。SNSが白石死刑囚と被害者たちを結び付けた。いじめや性犯罪の被害者であった。あるいは、どんなに頑張っても他者と同じ事が出来ない。生きずらさを抱える若年層の孤独を癒す場でもあるネット社会の光と闇。ネットを悪とするのは簡単だが、利用制限によって行き場を失う子も出てくる。弱者を取り巻く社会の有り様を考えることがこの事件の教訓に繋がるのだろうか。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items