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イスラーム史のなかの奴隷 世界史リブレット

清水和裕

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784634349391
ISBN 10 : 4634349396
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2015
Japan

Content Description

前近代のイスラーム世界は、奴隷と自由人がともに生きる社会だった。そこでは、つらい肉体労働や性的搾取に苦しむ奴隷もいれば、宮廷で権力を握り、豪華な衣服を身にまとって人々に君臨する奴隷や元奴隷も数多くみられた。町には、商売に携わり、工芸に優れ、学問で名をあげる奴隷たちがあらゆる場所にいた。このように多様な奴隷の姿は、どうして生じたのか。主人と奴隷と家族のあり方を通して、イスラーム社会の過去の歴史を見直してみたい。

目次 : イスラーム社会の歴史と奴隷制/ 1 奴隷とイスラーム社会/ 2 アラブの拡大と異民族奴隷/ 3 宮廷の奴隷たち/ 4 搾取される奴隷

【著者紹介】
清水和裕 : 1963年生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。専攻、初期イスラーム史。現在、九州大学人文科学研究院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • サアベドラ

    イスラーム世界における奴隷についてまとめたリブレット。特に近代ヨーロッパの黒人奴隷との違いに着目して記述している。概して個人の所有物といった側面が強く、主人によってその境遇も様々。男性は主に軍人や側仕えとして用いられ、過酷な肉体労働は少なかったという。女性は家事や性的対象で、主人の子を持てば家での影響力アップも望むことができた。人種も境遇も様々だっため、近代ヨーロッパのそれのように社会の最底辺層を構成したわけではない。ギリシア時代の奴隷制を引き継いでイスラーム的コスモポリタニズムに適合させた感じですかね。

  • MUNEKAZ

    イスラーム世界の奴隷について簡潔にまとめた快著。地中海世界の奴隷制をベースに、アラブの部族社会の風習を織り込み、独自の発展を遂げたことがよくわかる。マムルーク朝などの奴隷王朝も、支配者がより上位の個人に隷属しているのであって、よく言われるような「奴隷が支配する」のではないこと。奴隷とはあくまで個人的・私的な関係を指すのであって、平板な社会階層ではないという指摘にはなるほどの思い。女性・子供と同じく家長の「所有物」であることが、社会の上層にも下層にも捉えられるゆらぎの原因なのである。シリーズでも上位の一冊。

  • †漆黒ノ堕天使むきめい†

    イスラームの奴隷は、他の奴隷とは違い位が低くなかった。 よく考えてみれば、奴隷王朝などがあっても奴隷制があったのだから低くないのだと全く気づいていなかった。そんな自分に驚きました。

  • kenitirokikuti

    ひさしぶりに再読したら、未レビューだった▲歴史で奴隷というたらやっぱ史的唯物論の発展段階説(古代奴隷制→中世封建制)がらみの、今となってはムダな論争がある。本書でもちょっと触れている▲イスラム以前のアラブ社会にはたいした奴隷はいなかったのだが、オリエントの諸帝国がイスラム化すると古代奴隷を扱うようになる。いろいろあるが、ぶっちゃけ自由人か奴隷かってよりも家長が良いやつか悪いやつかってことに尽きるのであった。

  • Joao do Couto

    よくまとまっているので読みやすかった。リブレットは親切なので、知らない言葉、人物に丁寧な説明もあって、初学者にやさしい。といっても、なかなか人物の名前は頭にはいってこない。イブン・・・なんだっけみたいな。もちろん、それは著者のせいではなく、私の問題。

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