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奈良で学ぶ 寺院建築入門 集英社新書

海野聡

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784087212020
ISBN 10 : 4087212025
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2022
Japan

Content Description

日本には七万以上の寺院が存在する。
これらの建築様式は様々だが、その源流は奈良に見ることができる。
なかでも工匠の知恵と工夫と技術革新を直に堪能できるのが、唐招提寺、薬師寺、興福寺、東大寺の四寺だ。
そこで、建物の基本骨格や建築の基礎知識を説明し、各寺院建築の具体的な造られ方を、図版や写真をふんだんに使いながらわかりやすく解説。
そうすることで、各技術にこめられた職人の想いばかりか、天皇・藤原氏や僧侶の権勢・思想といった歴史も見えてくる。
建築という視点から、新しい奈良の魅力を照らし出す、今までになかった寺院鑑賞ガイド本。

序章  寺々の建築を向き合う
第一章 鑑真の終のすみか、唐招提寺
第二章 移された白鳳、薬師寺
第三章 遷都始動、興福寺
第四章 聖武天皇の夢、東大寺


【著者紹介】
海野聡 : 1983年、千葉県生まれ。2006年、東京大学工学部建築学科卒業。2009年、東京大学大学院工学系研究科建築学専攻博士課程中退。奈良文化財研究所研究員を経て、東京大学大学院准教授。博士(工学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • パトラッシュ

    京都や奈良の著名な寺院はひと通り見たが、それぞれが建てられた経緯や収蔵美術品など歴史的な話に興味はあっても建築技術については関心外だった。なぜ千年以上前の木造建築が今まで残っているのか、建築や再建にあたった大工がどんな腕を振るったのかを知ると、文字通り見物しただけなのが惜しくなる。特に当時の巨大建築物だった塔や大仏殿は寺の評価や信仰心をも左右する存在ありで、美しくかつ頑丈に建てるため各時代の組物に施された技巧や工夫には感嘆させられる。いつか本書を片手に各寺院の建築様式や造形美をじっくり堪能する旅に出たい。

  • 六点

    奈良に所在する、奈良時代の建築が残る大寺院(唐招提寺・薬師寺・興福寺・東大寺)を建築構造の面から具に解説したものである。六点の自宅から、近鉄電車の急行で20分ちょっと。奈良へは学生時代から何度足を運んだか解らない。無論、この本に出てきた寺社へ何度も通っている。しかし、興福寺三重塔がある事を知らなかったり、東大寺三月堂の建増を見逃したり、一体何を見ていたのか、自責の念に駆られる。近いうちにこの本を掌中にし、取上げられられた寺院を、マニアックに、舐めるように見て歩きたいものである。

  • ひろし

    古代に造られ、その後改修などを経て営々と現代まで伝えられてきた奈良の寺の魅力を、古代建築に魅入られ研究者となった著者が思う存分語り尽くす。取り上げられているのは唐招提寺、薬師寺、興福寺、東大寺と有名寺院ばかり。造った当時、直した当時の大工の気持ちに感情移入して、どの部分がどう特徴的かを図解を駆使して詳細に解説している。素人にはパッと見で同じように見えるお寺の造りが、時代が変わるにつれて技術的進歩やデザインの好み変化により変わっていることがよくわかる。奈良に行って、今度はゆっくりお寺を眺めてみたくなった。

  • Masakazu Fujino

    10月8日から10日まで、奈良へ行った。近鉄奈良駅近くの本屋、啓林堂書店で本書を購入。読んで、とても面白くお寺の建物を眺めたが、読みきれなかった。また、見に行こうと思う。

  • chang_ume

    デザインコードをキーワードに、堂塔の造形を機能や格式に応じて解釈しながら、古代から中世までの建築史をテンポよく通観する。三手先の構造理解や屋根大棟のバランスなど、基本からやや応用に寄った知識をトリビアな次元に及ぶ視点で紹介していて、基本のおさらいと同時に細かな気づきも得られた。たとえば肘木意匠の時代性や多層建築の腰組など面白かった。ただ先人の著作(太田博太郎『奈良の寺々』や山岸常人『塔と仏堂の旅』)と比べると、全体に薄味な割に、妙に説明が細かいところもあって帯に短し襷に長しな印象です。

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