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べてるの家の「非」援助論 そのままでいいと思えるための25章

浦河べてるの家

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784260332101
ISBN 10 : 4260332104
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2002
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

浦河べてるの家は、精神障害をかかえた人たちの有限会社・社会福祉法人である。昇っていく生き方はもうやめた。リハビリなんて諦めた。病気の御旗を振りながら、べてるは今日も明日も降りてゆく。苦労と出会うために「商売」を。悩みをとりもどすために「経験」を。「弱さ」と「語り」をキーワードにした、右肩下がりの援助論。

目次 : 「べてるの家」ってこんなところ(今日も、明日も、あさっても―べてるはいつも問題だらけ/ べてるの家の歩みから―坂道を転がり落ちた一〇年がくれた「出会い」)/ 2 苦労をとりもどす(地域のためにできること―「社会復帰」という切り口の貧相/ 苦労をとりもどす―だから私たちは商売をする ほか)/ 3 病気を生きる(三度の飯よりミーティング―話し合いは支え合い/ 幻聴から「幻聴さん」へ―だんだん“いい奴”になってくる ほか)/ 4 関係という力(弱さを絆に―「弱さ」は触媒であり稀少金属である/ それで「順調!」―失敗、迷惑、苦労もOK ほか)/ 5 インタビュー(社会復帰ってなんですか?/ 病気ってなんですか?)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • kokada_jnet

    「べてるの家」がうまくいっているのは、向谷地さんと川村ドクターの、包容力のある独自のキャラクターが大きいと思います。真似しようとしても、形を真似て魂入らずになりがちだと思います。私の知人は「べてるの東京支部」に参加をしましたが、失望して退会。ある女性が千葉からべてるに移住したのですが、雰囲気にあわず、退去した話も聞いています。べてるに合うのは、多少鈍感で、コミュ力がある方。繊細で神経質な人には向かないように思いました。★★★なお、べてるの東京支部が2020年に起こした問題については、コメント欄を参照★★★

  • こばまり

    伊映画「人生、ここにあり!」を彷彿とさせる。ありのままの社会復帰に胸が空く。我が街もと見学者が後を絶たないそうだが、本書の向谷地ソーシャルワーカーのような個性と行動力、対話力を要するのかもしれない。

  • おたま

    北海道襟裳岬の近くにある浦河町。ここにある「べてるの家」は、精神科を退院した方たちが「社会復帰」のために住んで、働いている場。「社会復帰」と言ってもべてるの家のしていることは私たちの常識を覆す。精神障碍者(特に分裂症・現在は統合失調症の方たち)が自ら会社を立ち上げ、昆布の産地直送の事業を始め、年商1億円となっている。また、自分たちで「当事者研究」も行い、それを本にして販売する。また講演会で呼ばれれば、障碍者本人が当事者として体験を述べる。こうして彼らの活動は「社会復帰」を遥かに越えていってしまう。

  • きいち

    とにかく元気がもらえる。幻聴を幻聴さんと親しみを込めて呼ぶこと、安心してサボれる会社、誰かが弱ることでできていく絆・・「誰もが、自分の悩みや苦労を担う主人公になる」。それが、支え手の向谷地夫妻や医師、看護師の側、そして町の人びとにまで通貫しているのに驚かされる。◇「分裂病の○○です」という自己紹介で、主語が治療者から当事者へと移る。語ることは治療の手段ではなくなり、語りの内容自体が意味を持つようになる。あ、『驚きの介護民俗学』と同じだ。◇障碍者福祉のためじゃなく、僕ら自身のためのテキストとして素敵な本だ。

  • zag2

    密かに「老師」と呼んでいるカウンセラーの先生から「浦河べてるの家」の話を聞き、読んでみたくなって手に取った一冊。当事者すなわち精神障害を抱える方たち自身からの発信を含めて、北海道浦河にある「べてるの家」の状況が、普通の言葉で優しく語られています。治るっていうことは、例えば幻聴がなくなるとか、そういうことではないんだと初めて認識しました。20年近く前の本ですが、ベテルの家は今も健在です。これからあと2冊ほど、べてるの家をめぐって読んでみようと思っています。

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