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インド細密画への招待 歴史・宗教・文化を訪ねて Php新書

浅原昌明

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784569701165
ISBN 10 : 4569701167
Format
Books
Publisher
PHP
Release Date
September/2008
Japan

Content Description

16〜19世紀、インドの宮廷で栄えた細密画には、神話や歴史、文学、音楽、自然が色とりどりに描かれている。ヒンドゥー教やイスラムの影響を受けた緻密で華麗な作品の数々が教えてくれる、豊饒な歴史と文化とは。

【著者紹介】
浅原昌明 : 1941年、大阪市生まれ。インド・ペルシャ細密画研究者。1964年、大阪府立大学経済学部卒業。同年、松下電器産業株式会社入社。1979〜83年、同社のインドの子会社に出向。インドの細密画に初めて出会い、魅了される。以来二十数年間、会社勤めのかたわら、細密画の研究を続けている。2000年の定年退職後、インドにて実地調査を行なう。細密画が描かれた時代の藩王国の宮殿・城塞や、細密画が保管・展示されている美術館・博物館を訪ねる。市井の研究者ながら、細密画に描かれたインドの歴史・宗教・文化と魅力を、多くの人々に紹介しようと努めている。05年以降は、イランやトルコにも訪れ、より広範囲にわたる細密画を研究中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • つだしょ

    インドの細密画は、当時の権力の推移と密接に関係していた。初期の素朴な技法が権力や宗教と結びつきながら展開していく。ムガル帝国のような強大な権力構造が、ラージ・プートなどの小さな勢力に対してあるという構図がインド史の特徴ではないだろうか。皇帝の生涯の物語(ナーマー)を描いたものが特徴的。ジャハーンギール帝の動植物などを描かせたもの[p157]やカーングラ派の女性像[p76]が特に印象に残る。中国や西欧の影響を受けたことで様式が溶かされたような発展をみせつつ、インドの細密画の特徴は失われない。

  • in medio tutissimus ibis.

    本書の白眉は冒頭に掲げられた細密画関連地図と発展状況の年代グラフで、互いに参照することによって、細密画の担い手やパトロンの遷移まで見えてくる気がする。中世の文化の担い手はごく限られた特権階級であり、つまりそれは政治経済の移動でもあるはずだ。実際のところはインド史の知識が乏しいために定かではないが、本文と合わせて読めば精度は高められるだろう。折角沢山載せている絵の検索性の悪さ(一か所に纏めればよかったのに)とか、時系列的に先行するはずのイスラム系細密画を後回しにしたとか、憾みもあるが、通じて非常に興味深い。

  • ぺったらぺたら子 

    美しい色合いと繊細な描写にうっとり、、なはずなのだけど。。こういう本が普通に売っている事自体、本当に素晴らしいんだけど肝腎の絵が小さすぎてろくに見えないのが悲しい。大きな絵で見たい。ともあれ、浮世絵から漫画へという文化を誇る日本人には西洋絵画より感覚を共有できるはず。もっとじっくり、いろいろ、見てみたいものだ。

  • Masa03

    歴史は好きなんですが、美術史は全くで… 日本で美術と言えば、日本絵画か西洋絵画か、山水画か浮世絵辺りでしょうか。 イスラム圏は偶像崇拝を拒むので、イスラムの影響が強かったインドで、美術が発達していたことを初めて知りました。 これを本当に理解するには、インド神話とインドの歴史を知らなければならないでしょうが、この本は入門なのでその心配はないですね。 現物を見たことがないので、これ以上の詳述は避けますが、なかなか悪くない本でした。

  • bittersweet symphony

    インドの細密画のガイド本は手近な類書はほとんどないので貴重なものですが、著述になれていない著者と言うこともあって記述の重複も目立ち(地域流派の説明、描写スタイルの説明、テーマの説明と本来切り離せない3つを無理にチャプター別にしたのが大きな原因)、フォローすべき編集者の校正もいい加減なところがあってちと読み通すのは辛いところもありました。

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