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11枚のとらんぷ

泡坂妻夫

User Review :4.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784488402112
ISBN 10 : 4488402119
Format
Books
Publisher
Release Date
May/1993
Japan

Content Description

奇術ショウの仕掛けから出てくるはずの女性が、マンションの自室で殺されていた。しかも奇術仲間が書いた『11枚のとらんぷ』に出てくる小道具が、儀式めかして死体の周囲を取りまいていた。著者の鹿川舜平がたどり着いた真相とは。石田天海賞受賞のマジシャン泡坂妻夫が、マジックとミステリを結合させた第1長編で観客=読者を魅了する。

泡坂妻夫 アワサカツマオ
1933年東京生まれ。76年「DL2号機事件」が第1回幻影城新人賞佳作入選。78年『乱れからくり』で第31回日本推理作家協会賞を受賞。90年『蔭桔梗』で第103回直木賞を受賞。『亜愛一郎の狼狽』『11枚のトランプ』『湖底のまつり』などのミステリ作品の他、本名の厚川昌男名義のマジック関連著作など多数。2009年2月逝去。

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自信の奇術者としての知識をふんだんに使っ...

投稿日:2013/01/26 (土)

自信の奇術者としての知識をふんだんに使った、独特な作品。ショーの途中に忽然と姿を消し、死体となって発見された団員を殺し得たのは誰か。中盤からは、ショーに出演した容疑者たちの奇術を記した作中作が、謎解きのヒントとして展開されます。伏線は充分にはられているので、それぞれの団員たちを記した各話をよく読むと、キーとなる共通点が見えてきます。なかなか楽しめました。

peko-rock さん | 大阪府 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • とよキチ

    初めての泡坂妻夫作品。作者自身が石田天海賞受賞のマジシャン。マジックとミステリを結合させた第1長編◆マジシャンだからか?世界観に読者を楽しませようとする温かみが感じられ、ストーリーの構成が面白い!長編の流れの中に、奇術を基にした短編の作中作を挟み、それをも伏線として絡めている。エンターテイメント・ミステリの両方を楽しめる、1冊で2度美味しい作品でした。それにしても、この伏線の張り方の妙は…。伏線だけに注目して再読しても、十分楽しめると思う。

  • 藤月はな(灯れ松明の火)

    流石は名作。力業推理やメタミスやアンフェア問題が現在のミステリを横行する一方でこんなにも清々しい驚きに満ちているのはミステリファンには御馴染みのミステリーならではですね^^事件に挟まれる奇術についての11の小噺が蛇足ではなくて全てが、ちゃんと事件への伏線へとなっているところが本当に読んでいて気持ちよかったです。

  • セウテス

    〔再読〕泡坂氏は探偵小説専門誌『幻影城』出身の作家と、言っても良いのではないかと思います。マジックショーの最中、ステージの箱から銃声と共に出てくる筈の女性が、自宅の部屋で殺されて見つかります。この作品は三部構成で二部に作中作「11枚のとらんぷ」があり、11の奇術のトリック話になっています。しかしそこには作者が仕掛けた、綿密な伏線が張り巡らされているのです。泡坂氏はミスディレクションの巧みな使い手です。読み終えて初めて何でもない文章が、伏線であったと気付かされます。文章のプロの職人技に、感激さえ覚えます。

  • Tetchy

    作中作『11枚のとらんぷ』というショートショートミステリも盛り込まれ、なおかつそれが本書の事件にも大きく関わっているというサービス精神溢れる1作。色んな人にお勧めするのだが、なぜかあまりいい感想が返ってこない。どうも犯人が気に入らないらしい。とはいえ、オイラにとっては不滅の傑作だ。

  • yucchi

    泡坂妻夫氏のデビュー作を遅ればせながら読了。 ドリフのコント並みのドタバタマジックショーの最中に起きた殺人事件。第二部の作中作『11枚のとらんぷ』と続き、後半の解決編へ。作中作がどのように話と繋がるのか?後半が少し間延びした感もあるけど、面白かった。

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