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銀色のステイヤー

河崎秋子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784041141700
ISBN 10 : 4041141702
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

非凡な力を秘めながらも気性難を抱える競走馬・シルバーファーンが、
騎手、馬主、調教師、調教助手、牧場スタッフ、取り巻く人々の運命を変えていく。

===
北海道・静内の競走馬生産牧場で、「幻の三冠馬」と呼ばれた父馬・シダロングランの血を引いて産まれたシルバーファーン。
牧場主の菊地俊二は、ファーンの身体能力に期待をかけつつも、性格の難しさに課題を感じていた。この馬が最も懐いている牧場従業員のアヤが問題児であることも、悩みの種である。
馬主となったのは、広瀬という競馬には詳しくない夫人。茨城県・美浦にある厩舎を擁する二本松調教師とともに牧場を見学に訪れ、ファーンの購入を決めた。不安を覚える調教助手の鉄子(本名:大橋姫菜)に、二本松は担当を任せることを告げる。
ファーンは、俊二の兄である菊地俊基騎手とのタッグで、手のかかるヤンチャ坊主ではあるものの順調に戦績を重ねていくが、あるレースで事故が起こり‥‥。
手に汗握る競走展開、人と馬の絆。
わずか数分のレース時間には、全てが詰まっている。

「――それでいいよ。最高だ、お前。」
一頭の馬がこんなにも、人生を豊かにしてくれる。
『ともぐい』で第170回直木賞を受賞した著者による、感動の馬物語!

【著者紹介】
河〓秋子 : 1979年北海道別海町生まれ。2012年「東陬遺事」で北海道新聞文学賞(創作・評論部門)受賞。14年『颶風の王』で三浦綾子文学賞、同作で2015年度JRA賞馬事文化賞、19年『肉弾』で第21回大藪春彦賞、20年『土に贖う』で第39回新田次郎文学賞、24年『ともぐい』で第170回直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • パトラッシュ

    日高の牧場で生まれた才能を感じさせる仔馬が、周囲の人間を振り回していく。馬主は浮気した夫への復讐で馬を買い、調教師師弟は常識の通用しない馬に悩み、騎手はレース中に振り落とされる。そんなヤンチャぶりに牧場関係者は心配を募らせて悩み議論するが、我関せずとばかりやりたい放題だが輝かしい戦績を重ねる馬こそ事実上の主役か。これまでの河ア作品に必ず出てきた悪や狂気や不条理は皆無だが、馬へのロマンに生きる人びとの姿が愛おしく清々しい。子供と恋愛を除き競馬関係の描写を強化した『じゃじゃ馬グルーミン★UP!』を読んだ気分。

  • 青乃108号

    河崎秋子作品にしては一定水準は保っているものの、何か物足りなさを感じた。面白く読めたし、読後感は爽やかだけど、河崎作品に爽やかな読後感など求める読者がいるのだろうか。河崎が競馬の世界を描くのなら、このような綺麗事で終わらせたらアカン。「銀色のステイヤー」ことシルバーファーンに全財産突っ込んで、負けてスッカラカンになって一家離散、この怨みはらさでおくべきか、と復讐を誓いシルバーファーンの暗殺を企てる男。闇に紛れて行動しシルバーファーンに刃を向けるが馬は傷付けられながらも必死に抵抗、男は蹴り殺されて。終わり。

  • starbro

    河ア 秋子、4作目です。直木賞作家が描くサラブレッド物語、全体的には好い出来だと思いますが、一つ一つのエピソードが駆け足で展開するので、もう少し頁を使ってじっくり書いて欲しかった。 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000015108.000007006.html

  • はにこ

    やんちゃ馬、シルバーファーンと彼を支える人々の話。競馬が大好きな私は、登場人物や馬にいろんな人を重ねてみてしまう。シルバーファーンはやはり、ゴールドシップかオルフェーヴルかなぁ。あのステゴの血を感じずにはいられない。馬主になった奥様は・・・。調教師は・・・。なんて想像するのも楽しい。今まで馳先生や早見先生の本を読んでいるので、このお二方に比べると熱量はちょっと低いかなぁとも思ったけど、楽しめた。

  • のぶ

    河アさんの新刊は重暗さの少ない、競走馬を描いた爽やかな小説だった。物語は北海道・静内の競走馬生産牧場で、葦毛の牡馬が生まれるところから始まる。馬主からシルバーファーンと名付けられ、競馬の世界に飛び込んでいく事になる。牧場主の菊地俊二は、ファーンの身体能力に期待をかけつつも、性格の難しさに課題を感じていた。しかし馬場では台頭を現しクラシックレースにも出場する事にもなる。馬に関わる生産者や調教師、騎手などの愛情がよく出ていて良かった。馳星周さんの作品に似た部分も多いが、新たな馬文学として評価したい。

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