河出書房新社編集部編

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「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」をどう読むか

河出書房新社編集部編

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784309021935
ISBN 10 : 430902193X
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2013
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

それは自分探しの旅か?閉ざされた過去の葬送か?色彩の完璧な調和はなぜ壊れたのか?29人の読み手が「巡礼」の意味を読み解く。

目次 : 「魔都」名古屋と、十六年の隔たりの意味―『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』をめぐって(清水良典)/ 「今」を探す旅へ(石原千秋)/ 一つの新しい徴候―村上春樹『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』について(加藤典洋)/ ソフィーは多崎つくるを選ぶだろうか?(大澤真幸)/ ペットショップ・ボーイズとバリー・マニロウ(山崎まどか)/ 名古屋/鉄道駅/震災後(五十嵐太郎)/ モーリス・ルイスの絵が語りかけるもの(阿部賢一)/ JR新宿駅9・10番線と首都高速道路3号線非常階段(原武史)/ 巡りくる年(谷崎由依)/ 村上春樹『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』メッタ斬り!(大森望×豊崎由美)〔ほか〕

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • akihiko810/アカウント移行中

    村上春樹「多崎つくる」の評論集。印象度B+  私が読んだ作品の中では、村上春樹の最高傑作は「ねじまき鳥」なのだが、一番好きなのは「多崎つくる」かもしれない。「人生ベスト3」の小説作品になると思う(1位は漱石「三四郎」)。作品に通底する「喪失体験」と、それを単なるノスタルジーではなく、人生の一部へと昇華させているところが素晴らしく好きなのだ。 さて、評論家たちが読み解くわけであるが、まず最も目を引くのが豊崎×大森の「メッタ斬り」コンビ。「劣化コピー」「個人的村上ワースト3」とボロカス。(続く

  • 抹茶モナカ

    いろいろな批評家の『多崎つくる』評論をまとめた本だけど、何故か本編を読み返してみようという気持ちになれなかった。灰田とのホモっぽい関係を殊更に論じている方が多かった印象。そこが新機軸だと指摘してた批評家もいた。ちょっと、途中で飽きちゃう本である。いろいろ自分が気付けていなかった村上春樹の癖が書いてあるので、それは発見だったけど、やっぱりガッチリ読む感じにはなれない本。早く終わらないかな、と思いながら読んでました。

  • まあちゃん

    娘が友達から「色彩を…」を借りていて、冒頭読みました。わたしも図書館で予約しましたが、ついでに本書も予約したところ、早く届きました。結果、あらすじ把握w 全体的に、否定的な評価が多かったようです。わたし的には面白そうだと思ってますが。村上春樹の著作を「ねじまき鳥…」しか読んだことがないから、今までの作品のパクリみたいに評価されても、あまり関係ないんですよね。なにも先入観無いほうが、楽しめるなあ。たくさんの方の批評、結構似たり寄ったりで、お腹いっぱい~_~;

  • takizawa

    1Q84に引き続き、河出書房の書評本。解釈はもちろん評者により様々だが最大公約数としては16年間の持つ意味と名古屋の位置付け。前者は1995年の阪神淡路大震災/地下鉄サリン事件と2011年の東日本大震災。後者は名古屋の徹底した自己充足性を国際社会における日本と重ね合わせる。このことで小さな物語から大きな物語へ転換する読みが可能となる。個人的には坂上秋成の指摘した主人公の加害者意識/暴力性の自覚が興味深い(事実は確認できても真実かどうかは確認できない。真実は誰かが作り出すもの)。

  • readtuktuk

    なぜこの本が編まれたのか、どうして彼ら評者に発注したのか(その掲載順もできたら)、そういう編集側の意向も記されていればいいのに。

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