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大政所と北政所

河内将芳

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784864034203
ISBN 10 : 4864034206
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2022
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

「大閤様御先祖」に位置づけられようとした大政所、関白にならび国政レベルのことがらにも関与した北政所。母や妻という立場を超え、秀吉政権に重きをなした理由に迫る。

目次 : 第1部 秀吉の母・大政所(大政所の登場/ 大政所の病)/ 第2部 「太閤様御先祖」と大政所(大政所の死/ 太閤様御先祖からはずれていく大政所)/ 第3部 秀吉の妻・北政所(北政所と秀吉、そして婦人たち/ 北政所と羽柴・豊臣家)/ 第4部 関白不在のなかの北政所(秀次の死/ 秀吉の死とその後)

【著者紹介】
河内将芳 : 1963年、大阪市生まれ。京都府立大学文学部卒。京都大学大学院人間・環境学研究科博士課程修了。京都大学博士(人間・環境学)。甲南中学高校教諭、京都造形芸術大学芸術学部准教授を経て、奈良大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • nagoyan

    優。一般名詞である大政所、北政所が、固有名詞として扱われるほど、女性の存在感が大きいのは、秀吉が同時の為政者一般と大きく異なる「個性」。その個性は、秀吉の出身階層にあるからなのか。大政所は、秀吉の時々の政策にふりまわされた感が大きい。それでも、秀長に下に長逗留したりと、個性をみせる。他方、北政所は、秀吉との濃密な人間関係の存在を窺わせる。そして家政だけでなく政権の政策にも「北政所」としてコミットしていく。高台院の院号宣下が、江戸幕府の成立と軌を一にしているのは、確かに偶然ではなかろう。

  • MUNEKAZ

    視点が面白い。関白の妻や母を表す称号が、なぜ特定の個人を指す言葉として使われたのか(秀次事件後しばらくは関白不在!)。「豊臣家」という新しいイエを、ゼロから起こしたことによる弱さが、ここに現れている。また秀吉の父方親族の不在が、豊臣政権内での家父長制の薄さを生み、結果として夫と妻の関係に拠って政治的影響力を持つ「北政所」という存在に繋がったというのは面白い。夫婦が協力して大事を行うという、なんとも現代的な感覚を秀吉とおねに与えている。秀吉の本質が、当時の支配層ではないアウトサイダーにあることの証のよう。

  • Toska

    豊臣秀吉は、政権のみならず自らの「家」を立ち上げるところから始めなければならなかった。この視点から、彼と母・妻との関係を捉え直すという試み。個人的な愛情とは全く別の次元で、秀吉は新たに誕生した家を成り立たせるためにもこの2人を尊重し、適切に位置づける必要があった。彼のような政治的人間を見る上では欠かせないアプローチと思う。

  • 浅香山三郎

    秀吉の母と妻の存在を軸に豊臣政権の有りやうを論じる。とくに、母・大政所については、死後の扱はれ方が面白い。彼女→彼女の父母(秀吉の祖父母)の追善を軸に、大仏殿での法事が整へられ、豊臣家の先祖供養が制度化されてゆく。秀吉が低い身分から身を起した為もあり、母方の祖父母と言つても、どんな人か分からぬゆへに抽象度が高く、ムリに仕立てたやうな印象も受ける。かうした先祖祭祀の急ごしらへ感が、実は豊臣政権全般の諸制度にも感じられ、政権の権威の弱さのやうにも感じられた。しかし、前後の織田・徳川の両氏も中世的な権威↓

  • りん

    史料も多いので、やや専門書寄り。慣れてない人には読みにくさ感じるかも。 大政所の話はあまり見ないので興味深く読めました。家の成立に目を向けた視点の新しさ、また父より母の系列を推したことなどは興味深く、他の研究書も読んでみたくなりました。

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