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歴史の建設 アメリカ近代建築論壇とラスキン受容

江本弘

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784130668583
ISBN 10 : 4130668587
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2019
Japan

Content Description

アメリカ建築界がみせた、「ジョン・ラスキン」という問題への異常なまでの執着とは何か。アメリカ建築の出自と伝統をめぐる熾烈な論戦を博捜し、近代建築史成立の根源に迫る。第8回東京大学南原繁記念出版賞受賞作。

目次 : 緒論 聞き伝えの歴史/ 第1章 超越的工業―人間が神になりかわるとき/ 第2章 ラスキンとヴィオレ=ル=デュク―英仏代理戦争の開始点/ 第3章 ゴシック・リバイバルの「二つの道」―建国百年にいたる混迷/ 第4章 異説クイーン・アン―アメリカ建築の建国零年/ 第5章 ゴシックの死か再生―さらばラスキンの時代/ 第6章 ラスキンの見えざる牙城―建築史は兵士である/ 終章 ティフォンの玉座―アメリカ近代建築史論の成立

【著者紹介】
江本弘 : 1984年生まれ。2008年東京大学工学部建築学科卒業。2010年東京大学大学院工学系研究科修士課程修了(建築学専攻)。2017年同大学院研究科博士課程修了。博士(工学)。一級建築士。現在、日本学術振興会特別研究員、スイス連邦工科大学チューリヒ校gta客員研究員。専門は近代建築史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • 鵐窟庵

    アメリカの19世期における建築様式の正統性を巡る膨大な論争、実践を、ラスキンを中心に、ヴィオレ=ル=デュクなどの人物との関係の元に描いている。アメリカ建築の合理主義精神を体現する建築様式はゴシックか古典かという大前提の論争から、機能と形態の関係や、様式の起源やアングロ=サクソンといった人種との関係などを元に錯綜した歴史が広がる。その様式の受容の過程が、当時のルネサンス初期のフランス建築の過程に近いなど、時代間での共通性が見られる。そこから敷衍して日本における様式建築の折衷や受容の過程を比較考察してみたい。

  • キャラ

    アメリカにおいてあまりにも忌み嫌われ過ぎたラスキン。彼一流の情緒あふれる流麗な文体が、装飾的的に映ることも働いている。彼を批判することで、かえって”合理”、”機能”に目醒めていく。死体蹴りごとく、長きにわたって痛烈な批判の参照点として黒く輝き続ける。本書の章構成は、どのような主軸の論点なのかわかりづらい展開ではある。

  • cocomero

    アメリカ近代の建築思想の展開について、ラスキンの受容の仕方に着目しながら論じられる。アメリカ建築界の黎明期におけるアイデンティティの模索が、いわば「自分探し」の旅中でのそれであるかのように、豊富な資料を駆使して辿られる。その軌跡は、決して一筋縄ではいかない、いわゆるメビウスの輪の如く、奇妙奇天烈なかたちを描き出す。味方と思われていたものがある事をきっかけに敵となったり、そのいずれもが事後的に都合のいいように総括されたり、といった様々な事件で彩られた、歴史の建設事業をめぐるドラマが提示される。痛快ものなり!

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