Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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• ぴのたきのこ

  読了日：2018/04/12

  そこはかとなく死の香りが漂う、1999年から2001年までの歌集。妻の存在をほのめかす最初の歌が「椋の葉はざらざらなのよと向こうむき竹箒の柄につかまりながら」で、呼称もなければ「向こうむき」で顔も見えないところに今となっては胸を締めつけられそうになる。そのうえに次の歌が「身丈より高き箒の竹箒持ちて出てゆきまだもどり来ぬ」でもうだめ。「背の寒くなるまで焚火に語りいしあの頃の夢はいまもなお夢」もいろいろと重ねてしまって好きです。

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