Books

王朝序曲 下 誰か言う「千家花ならぬはなし」と--藤原冬嗣の生涯 朝日文庫

永井路子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784022651662
ISBN 10 : 4022651660
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2024
Japan

Content Description

時代は移り変わり、桓武・平城・嵯峨へと皇位が継承される。冬嗣の兄・真夏が平城上皇に全人生を傾けようとする一方で、嵯峨天皇の信頼を得た冬嗣は急速に側近として頭角を現す。運命に翻弄される兄弟を中心に、平安初期を描いた歴史巨篇、堂々の完結。

【著者紹介】
永井路子 : 1925年東京生まれ。東京女子大学国文科卒業。64年『炎環』で直木賞、82年『氷輪』で女流文学賞、84年菊池寛賞、88年『雲と風と』ほかで吉川英治文学賞、2009年『岩倉具視』で毎日芸術賞を受賞。23年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • がらくたどん

    世は大王桓武から父を超えたいガムシャラ平城帝へと世代を移し本拠地も長岡だ京都だいやいやまたしても奈良か?と畿内をフラフラ、天皇も都も彷徨う平安の初期。長い部屋住みを終え官僚として政治の面白さに目覚めた冬嗣は仕える先を政務の中心に居る父さえも「目はないぞ」と評する平城帝の弟賀美能に決める。天性のお人好しで関心は歌舞音曲と綺麗なオネエサンのみ。このシンボルの神髄みたいな皇子と「他人の輝きの照りかえしで金色に輝いても意味がない」が身上の天才能吏の化学結合が「強き王」が牽引してきた律令国家を想わぬ形に変えていく。

  • NORI

    永井路子・平安王朝三部作の一。下巻。 誰を担ぎ上げるのか。担ぎ上げた方がどれだけの権勢を振るうのか。藤原の南家・式家に主導権を握られていた当時、冬嗣が、時の運も味方にして紙一重の権力闘争を勝ち抜く。 平安時代の出世頭の花形"蔵人頭"成立の物語など興味深いエピソードを交えながら、これがやがて道長へと通じる藤原氏北家時代の幕開けの序曲だと思うと胸熱。 クライマックスでもある嵯峨vs平城(いわゆる薬子の変)が思いの外あっさり片付いてしまったのが若干残念だが、濃厚なストーリーを丁寧な人物描写と併せて楽しめた。

  • ゆずきゃらめる*平安時代とお花♪

    上巻から続いてやっと冬嗣の役割が。もともと賀美能〈嵯峨〉について良かったな。御殿〈平城〉はだめだな。薬子を離したはずなのに太上天皇だからって口をだしすぎたな。本当に二人は愛だったのだろうか。〈薬子の変〉で真夏が動いたらちがったのうだろうか。蔵人頭で官職のイメージが変わったな。

  • coldsurgeon

    桓武平城嵯峨天皇の三代にわたり、下級官吏から最高位の官僚に上り詰め、その後の藤原氏の栄華の基礎を気づいた藤原冬嗣の一代記。政策を自ら考案実行へと行動した桓武平城の2代と嵯峨天皇の政治姿勢が、対極にあり面白い。権威と権力が分割されながらも密着していく政治形態は、この時代に生まれ、冬嗣が生み出していく。冬嗣は、嵯峨天皇を実質的な政治から遊離させ、令外官としての蔵人所を創設し、律令社会を換骨奪胎しながら、国家の経済的基盤の改革を進めた。その後の平安朝は、独裁的な王権ではなく、貴族らの能吏たちの時代だった。

  • 源義

    徳政相論、桓武崩御、そして薬子の変。物語はクライマックスを迎える。徳政相論の裏に桓武と緒嗣の暗黙の約束を読み、内侍の薬子が平城京に行ってしまった人員不足を逆手にとって利用したのが蔵人頭と位置付ける解釈はさすがの一言。父内麻呂やライバル緒嗣の意志も語って欲しいと思う傍ら、あくまでも冬嗣の目から見た「何考えてるのかよくわからない両者」と括ることで、真夏と冬嗣という2人が際立つ。言葉の裏を読み合う男達、さり気なく現実的に社会を変えていく冬嗣。若き日にこの本から受けた影響は計り知れない。少し当時を思い出した。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items