Books

鴎外の怪談

永井愛

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784880594316
ISBN 10 : 4880594318
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2021
Japan

Content Description

あの人は誰にも心の内を見せない。一緒にいればいるほどどういう人だかわからなくなる。大逆事件をめぐり、文豪・森〓外が抱えていた立場の矛盾に焦点をあてる戯曲。2014年初演後、ハヤカワ「悲劇喜劇」賞、芸術選奨文部科学大臣賞を受賞

【著者紹介】
永井愛 : 1951年東京生まれ。桐朋学園大学短期大学部演劇専攻科卒。1981年大石静と劇団二兎社を旗揚げ。1991年より二兎社主宰。第31回紀伊國屋演劇賞個人賞、第1回鶴屋南北戯曲賞、第44回岸田國士戯曲賞、第52回読売文学賞、第1回朝日舞台芸術賞「秋元松代賞」、第65回芸術選奨文部科学大臣賞、第60回毎日芸術賞などを受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • ネギっ子gen

    【あの人は誰にも心の内を見せない。一緒にいればいるほど、どういう人だかわからなくなる】エリーゼへの慙愧の念を底流に、大逆事件をめぐって陸軍軍医総監である文豪が抱える立場の矛盾に焦点を当てた戯曲。森林太郎は苦渋の胸の内を、「俺は、日清、日露の戦に軍医として従軍した。おびただしい遺体を見た。だが、その中に俺の殺した者はいない。俺は常に医者として、命を救う側にいた。/俺たちはただ黙っていた。そういう中で、フランス料理を食いながら、殺人の話が進んでいた」と。その林太郎の脳裏には、津和野のキリシタンの祈る声が……⇒

  • Sakie

    戯曲は面白いなあ。心に秘めたものまでが、台詞にほとんど詰め込まれている。主張も迷いも絶望も吐露され、揺れる。この永井荷風が私は大好きだ。身をもって、信念にかけて守ろうとするものが、日本という国家に阻まれ守ることができなかった、落胆、悲嘆。それは現代の私たちがあからさまな政治の逸脱を糾弾することができなかった、改憲勢力の増長を選挙で止めることができなかった、悪政を通した元首相を国葬にするなどという茶番を止めることができない予感、そのたびに味わう挫折感に似ているだろうか。これらは確実に、人の心をくじいてゆく。

  • nightowl

    森鷗外一家のホームドラマを通じて、大逆事件を描き出す戯曲。何もかもなあなあで済ませる姿が皮肉たっぷり。現代でない分婉曲的ではあるものの、解決した振りをして問題を先送りにする変わらなさが痛烈。結果として戦争の泥沼に入り込んだ過去。今はどんな方向へ向かうのやら...政治主張の中にキャラクターが押し込められ易い二兎社作品の中で、比較的そこから抜け出ていると思えるのは熱い永井荷風の人物像によるもの。青春とバランスの取れた名作「見よ、飛行機の高く飛べるを」とは異なった路線の挑戦が光る秀作。

  • Mie

    なぜこのタイトルなのか、最後まで読んでも分からなかった…。内容は、鷗外に関する疑惑(というか、こうではないか?と言われていること)を元に書かれていて、そうなのか!と思うこともしばしば。昔の家的なモノへの縛り付けがよく分かる

  • kerosan

    劇を観た時に、2度寝てしまい、観なかった部分とよくわからなかったセリフを確認するため購入。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items