こんばんは、父さん

廃墟となった町工場。金目のものは全て持ち去られ、残っているのは機械の台座や工具棚、朽ちかけたコードなどのガラクタばかり。そこへ一人の男が辺りをはばかるように入ってくる。続いて、彼を追ってきたらしい若い男……。いや、他にもまだ誰かいるようだ。
出会うはずのなかった70代、40代、20代の男たちが偶然に介し時間を共有し、夜が深まるにつれ、男たちが抜き差しならぬ状況にあることが明らかにされる……。日本の近現代史を背景に濃密な人間ドラマを浮かび上がらせる、壮大かつ繊細な戯曲。
2024年12月6〜26日、俳優座劇場（六本木）にて上演。その後全国9か所でツアー公演される舞台の戯曲。


《著者情報》
永井 愛（ナガイ アイ）
1951年 東京生まれ。桐朋学園大学短期大学部演劇専攻科卒。
1981年 大石静と劇団二兎社を旗揚げ。1991年より二兎社主宰。
第31回紀伊國屋演劇賞個人賞、第１回鶴屋南北戯曲賞、第44回岸田國士戯曲賞、第52回読売文学賞、第1回朝日舞台芸術賞「秋元松代賞」、第65回芸術選奨文部科学大臣賞、第60回毎日芸術賞などを受賞。
主な作品
「時の物置」「パパのデモクラシー」「僕の東京日記」「見よ、飛行機の高く飛べるを」「ら抜きの殺意」「兄帰る」「萩家の三姉妹」「こんにちは、母さん」「日暮町風土記」「新・明暗」「歌わせたい男たち」「片づけたい女たち」「鷗外の怪談」「書く女」「ザ・空気」「ザ・空気 ver.2 誰も書いてはならぬ」「ザ・空気 ver.3 そして彼は去った…」「私たちは何も知らない」「パートタイマー・秋子」

【著者紹介】
永井愛 : １９５１年東京生まれ。桐朋学園大学短期大学部演劇専攻科卒。１９８１年大石静と劇団二兎社を旗揚げ。１９９１年より二兎社主宰。第３１回紀伊國屋演劇賞個人賞、第１回鶴屋南北戯曲賞、第４４回岸田國士戯曲賞、第５２回読売文学賞、第１回朝日舞台芸術賞「秋元松代賞」、第６５回芸術選奨文部科学大臣賞、第６０回毎日芸術賞などを受賞（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）