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びあんか

水原紫苑

User Review :4.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784880324173
ISBN 10 : 4880324175
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2014
Japan

Content Description

「ここではないどこか」へ飛ぶことを願う魂―新しい“うた”の誕生を告知する第一、第二歌集をまとめた決定版。詩人・蜂飼耳による書き下ろしエッセイ「遙かかなたを見る歌」、著者あとがき「乙女の匂いがなくなる年」収載の栞を附す。

目次 : びあんか(しろがね/ 骰子残れり/ 少年阿修羅/ ひかりさす/ 内なるほのほ ほか)/ うたうら(双身/ 弥勒/ 虎と夕焼け/ 湖来たる/ 一角獣 ほか)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

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透明感のある、繊細で非現実的、或いは幻想...

投稿日:2021/02/25 (木)

透明感のある、繊細で非現実的、或いは幻想的かつ古典的な雰囲気で、存在の根源を問い続ける憂愁の歌群。 五.七.五.七.七の韻律に、きちんとあわせる古典的な言葉の意外性が、水原紫苑氏の歌の特徴であり、面白さでもあると思います。

Joe さん | 大阪府 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 井月 奎(いづき けい)

    「びあんか」を一読。一読で何かを言える作品ではありませんがあえてここは筆をとります。短歌で幻想を現すことができるとは思っていませんでしたのでそこがまず、大きな驚きです。また折口信夫(釈迢空)への思いを隠さない歌人ですが、その折口のことを歌うことも霞がかったような朧な感じがしてなりません。古語辞典や辞書を片手にての読書となりますが、その価値は十分にあります。起きていて夢を見たいのであればこの歌人の歌に身を任せることです。

  • KEI

    短歌の結社に入っている方がお好きな歌集と伺い手にした。水原氏の第一、第二歌集。幻想的で独特の世界観を持つが、私にとっては難解だった。古語や読みにくい漢字をいちいち調べながら歌意を理解しようとしたので読了まで時間が掛かってしまった。また日本や世界の故事、ギリシャ神話などもあり著者の博識に驚かされる。私には解説が必要だと感じた。

  • rinakko

    〈白木蓮紫木蓮咲きこの春のひかりと闇の両極のいろ〉〈処女(をとめ)なるイーピゲネイアを祭壇に屠りて白き帆は立てりけり〉〈佯狂(やうきやう)はさびしからずや噴水の白きわらひも雲にとどかぬ〉〈われ在りてわれならざれば部屋といふさびしきものの内外(うちそと)に居り〉〈天球に薔薇座あるべしかがやきにはつかおくれて匂ひはとどく〉〈さくら食む鳥のあかるさ終はりなき書物を得たる少女のやうに〉〈たましひの落下をかくも喜びて君いつの世の椿なりしや〉〈喉(のみど)まで蜻蛉(せいれい)つめて逢ひにゆく死者より深くきみを愛すと〉

  • はち

    再読。結構時間をかけて読んだ。なんという美意識。

  • yumicomachi

    縦長の美しい函入りの二冊の本にそれぞれ濃紫の栞までついている。著者の第一歌集、第二歌集の世界を堪能することができた。〈歌ののちよみがへりける白鳥の羽色おもほゆやすからなくに〉〈水浴ののちなる鳥がととのふる羽根のあはひにふと銀貨見ゆ〉(「びあんか」)〈さくら食む鳥のあかるさ終はりなき書物を得たる少女のやうに〉〈ミルクティ熱きを注ぎかうかうと未来語るは人ならぬわざ〉〈ヴェネツィアに遊ぶと告げて途切れたる留守番電話の空白の喩や〉(「うたうら」)。春日井建、高野公彦、蜂飼耳による解説を収録。2014年12月刊行。

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