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わかりやすさの罪(仮)

武田砂鉄

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784023318762
ISBN 10 : 4023318760
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2020
Japan

Content Description

次々と玄関先に情報がやってくるから、顧客が偉そうになった。わかりやすさの妄信、あるいは猛進が、私たちの社会にどのような影響を及ぼしているのだろうか。

目次 : 「どっちですか?」の危うさ/ 「言葉にできない」/ 要約という行為/ 「2+3=○」「○+○=5」/ 勝手に理解しないで/ 理解が混雑する/ 「一気にわかる!」必要性/ 人心を1分で話すな/ なぜそこで笑ったのか/ なぜ笑うのか、なぜ笑えないのか/ 全てを人に届ける/ 説明不足/ 「コード」にすがる/ ノイズを増やす/ 4回泣けます/ コーヒーを吹くかもしれない/ 深いって何だろう/ 見せかけの優位/ 偶然は自分のもの/ わざと雑にする/ そんなこと言ってないのに/ 自分に迷わない人たち/ みんなで考えすぎ/ 人はいつもぐちゃぐちゃ

【著者紹介】
武田砂鉄 : 1982年、東京都生まれ。出版社勤務を経て、2014年からフリーライターに。著書に『紋切型社会―言葉で固まる現代を解きほぐす』(朝日出版社、2015年、第25回Bunkamuraドゥマゴ文学賞受賞、2019年に新潮社で文庫化)などがある。新聞への寄稿や、週刊誌、文芸誌、ファッション誌など幅広いメディアで連載を多数執筆するほか、ラジオ番組のパーソナリティとしても活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • こーた

    読みながらいろんな出来事を思い出す。幼なじみの趣味とか、祖父の法事であった些細なエピソードとか、そんな、起きたことさえ忘れていたようなことばかりを、なぜ思い出したのか、自分でもよくわからない。いや、あれこれ理屈をつけて、脈絡を捻りだすことはできる。でもそうやって論理をたてた瞬間に、すべてが零れ落ちてしまうような気もする。文章とは、ことばとは、本来そういうものなのだ。だから著者も、こうやって長々本を書いている。わかりやすさを求めるあまり、失われてしまったものはあまりにも多い。わたしたちはもっと複雑で、⇒

  • やすらぎ

    社会を冷静に見ているとあらゆることが否定的に見えてくるのかもしれない。わかったつもりになっていたいのか、わかりにくいものだらけだから突き詰めたいのか、どっちでもいいけどちょっと否定的なこの本を純粋に楽しみたいのか。本に向かうスタンスで感じ方が異なるだろう。本書は朝日新聞出版、一冊の本のコラムを集めたもの。他者の本や世の出来事を引用しわかりにくさを考え続けるが、私は否定を繰り返されると疲れてくる。この社会には否定も肯定も存在しているが、そこまで強い意志を持たずどっちでもいいやという場面が一番多いはずである。

  • けんとまん1007

    さすが、武田砂鉄さん。わかりやすさ・・・仕事柄、それは、ある程度追い求めている。ただ、ここで述べられている、最近の世の中のわかりやすさとは、少し違うと思っている。使う言葉を選んで、それでも、伝える内容は表面面にならないようにという意図。考えてもらう余地を作る、あるいは、言葉のやり取りで幅を広げること。以前読んだ、ネガテイブケイパビリティに通じること。今の風潮は、表面だけで、しかも、自分の頭で考えない、しかも、多数派であろうとする。これでは、決して、いい方向には向かない。

  • hiace9000

    武田さんは言葉と思考の思索人、徘徊人とお見受け。「わかりやすさを欲する社会」にすっかり浸かっていた自分に、改めて気づかされた啓蒙書となる。読中何度も新たな気づきをもらい、自身を省察することに。『複雑化の教育論』(内田樹)からの本書となったが、ここではさらに深く、もっと言えば露骨に社会の「?」という"おかしさ"を抉り、切り口を見せる。それを見て「そうかこれもおかしかったんだ」と発見。内容すべてを一読で理解はできず。わからない部分も多々あり。ただ、わからないこともあることがわかったことこそ、収穫だったと納得。

  • trazom

    最近この著者の名前を見かけることが多いので、一度読んでみようと手にした。安易に「わかりやすさ」を求める現代社会の風潮に対する著者の指摘は、その通りだと思う――と、分かったような口をきくと著者に吊るされそうだが…。1冊を3000字で要約して提供するサービスがあるらしいが、「読書」という、分かりにくいものと格闘しながら思索を巡らす楽しみを失いたくないものだと思う。著者は、テレビ番組、政治家、池上彰氏など、多くのものを論い、挑発的に論じてゆくが、そんな著者の「強さ」に、私は、ちょっとついていけない気がする…。

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