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術数学の思考 交叉する科学と占術 京大人文研東方学叢書

武田時昌

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784653043751
ISBN 10 : 4653043752
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2018
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

科学と迷信が峻別されない時代において、その境界領域にはどのような思考が発揮されていたのか―自然科学の諸分野が『易』を中核とする占術と複合した中国特有の学問「術数学」。先秦に「方術」と呼ばれた自然探究の学問が、漢代思想革命を経て「術数学」へと変容する過程を描きながら、自然の摂理にもとづく社会のあり方、人間の生き方を追求した中国的思考のルーツにせまる。

目次 : 序論 中国科学の新展開―術数学という研究領域/ 第1部 術数学のパラダイム形成(陰陽五行説はいかに形成されたか/ 物類相感説と精誠の哲学)/ 第2部 漢代思想革命の構造(原始儒家思想の脱構築/ 漢代の終末論と緯書思想)/ 附録 術数学研究を振り返って(参考文献)

【著者紹介】
武田時昌 : 1954年大阪府生まれ。京都大学工学部卒業、文学研究科博士課程中退。文学部助手、信州大学助教授を経て、京都大学人文科学研究所教授。専門は中国科学思想史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • さとうしん

    漢代を中心に術数学の展開を追う。当時の医薬学や天文暦学に関して、丹薬の生成や天文占という「怪しげ」な方向で、延命益寿、超常現象や未来の解読といった「社会的有用性」が求められており、それに応えられなければ高度な理論化を達成できたとしても国家的な支援が得られなかったという、現在の学術をめぐる状況とオーバーラップさせるような議論、司馬遷が暦官としの職務も担っていたにもかかわらず、『史記』の律書・暦書・天官書のような関係する部分にはその方面に関して疎漏があるという指摘を面白く読んだ。

  • 水紗枝荒葉

    出土文献を多く取り上げながら漢代までの術数学を描いた論考。具体例が非常に豊富。しかしそれらを整理するパートを設けていないので、何が言いたいのか分からない箇所が多い。他にも鄒衍についてほぼ説明がなかったり、『老子』の文献批判を行わなかったり、中国思想史の教科書的知識は前提としていたりと、難点は多い。正直読み方に困る。

  • 赤白黒

    時間がかかってしまったがようやく読了。先秦〜漢代の術数学≒中国的自然科学の展開について追ったもの。陰陽五行、天文、医、易、暦など、古代東アジア人の世界認識のベースとなる知識や理論がどのようなものであったかを教えてくれる。記述内容は多岐にわたるが、中でも莽新から後漢草創期の災異説が讖緯説へ変容する過程、そこから緯書成立に至る一連の「漢代思想革命」の流れを興味深く読んだ。個別の用語の説明はあまりなく、読みづらい。『呂氏春秋』『淮南子』などである程度術数家の言説を押さえてからの方がとっつきやすいと感じた。

  • Amethysteria

    陰陽五行の意義から、易の時代となるまでの思想史。隠されし術を求めて読むと後悔するが、基本的に知識is力なので、新たな歴史観を手に入れるのは実践魔術においても重要。 語られる陰陽五行説や易の思想側面は西洋占星術や錬金術と相似である。実際に人や知識の交流がどの程度あったのか、それとも収斂進化なのか、といった辺りに疑問が生まれた。 相当分かりやすく噛み砕いて(または、言及先を引用して)書かれているものの、通り一遍の中国の歴史、思想史などをおさえていないと多少の読みづらさは否めない感触があった。

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