80年代ニューウェーヴ・シーンに衝撃を与えた叫びとノイズのカオスから現在の〈うた〉への変容を逐一追った聴取の記録、そして膨大なテクスト読解を通して鮮やかに立ち現れる一つの声の精神史。
音楽と文学のはざまを駆け抜けて、その声は戸外をめざす。痛みをもって聴け!
●武村知子【著】 サイズ15×21cm 326ページ
【目次】
い イントロダクション 日蝕の音
ろ 路程 川下り(目次)
は 凡例
第一章 Minotaurus
に 贋金 名前のこと
ほ ポプラが来る うた、新しい
へ ヘッドクリーナー! 練り歩く音楽機械――荒野の雪
と ドラゴン狩り 言語の肋、詩の背骨@――不髄の語
ち 地層を掘ること ファウスト的探究について
り リストライフ 旅行篇
ぬ 鵺たちの窓 ENウェブサイト顛末記@
第二章 Charon
る ルクセンルクスス 光の見本帖――偽のバンド史(けれん)
を DISCOGRAPHY
わ わがものにあらず ことのゆくたて(まえがきに替えて)
第三章 Prometheus
か 火事だ! 壁! 解体だ! 勝手知ったる観念連合 付・偶然の話
よ 汚れた耳
た 単細胞的生命形態のその他の諸相
れ レゴ脳ロゴス 言語の肋、詩の背骨A
そ その黒がいい…… メランコリアT
つ 常に破壊する人々
ね ネガティヴ・ポジション
な 七千冊の火
第四章 Mercurius
ら 蒸留器(ランビキ)とパン窯 公開錬金術
む ムジカ・ウニヴェルサリス 幟がはためく――Come to the Point!
う うなだれて、浮かれて夜に 三つの古風な謡{うた}
ゐ CONSTRUCTION T(設計プラン)
の ノン・ストップ 分子たち、その回転
第五章 Saturnus
お 音の記憶
く グロサリー 収集家の部屋(リスト)
や 約束の庭 きつねのよめいり
ま マジパンの匂い 時制について
け 幻覚 言語の肋、詩の背骨B――飛頭蛮のこと
ふ プリーズ・メイク・アップ・ザ・ルーム
こ こいつはどうやって聴くんだい?
え 鉛管工たちの無上の一服 われら必殺仕事人
て 天国は蜜で ユートピア不履行
第六章 Oceanos
あ アルプスの山の上で ハイジに
さ 砂漠から屋上の星 ラヴ・ソング
き 金魚、赤いね。 「記憶の執行」の記憶の執行
ゆ ゆれるさざなみ 小舟で
め めらめら 周回遅れ
み 耳をすませば
し 寂滅、背後の前方へ ハイネ遡行
ゑ CONSTRUCTION U (迷路庭園)
第七章 Mnemosyne
ひ 美
も 木星まで走れ! (拾遺)
せ せめてプテラノドンが…… ENウェブサイト顛末記A
す 少し傾いていたりする あとがき未満
ん 索引
80年代ニューウェーヴ・シーンに衝撃を与えた叫びとノイズのカオスから現在の“うた”への変容を逐一追った聴取の記録、そして膨大なテクスト読解を通して鮮やかに立ち現れるひとつの声の精神史。音楽と文学のはざまを駆け抜けて、その声は戸外をめざす。痛みをもって聴け!アインシュテュルツェンデ・ノイバウテンのリーダー、ブリクサ・バーゲルトを巡る書物の形をした一連の冒険。
目次 : 第1章 MINOTAURUS/ 第2章 CHIMAIRA/ 第3章 PROMETHEUS/ 第4章 HERMES/ 第5章 SATURNUS/ 第6章 OKEANOS/ 第7章 MNEMOSYNE
【著者紹介】
武村知子 : 1963年生まれ。東京大学文学部ドイツ文学科博士課程修了。専攻は一四世紀神秘神学者マイスター・エックハルト、および表現主義を経て現代に至るその系譜。ブリクサ・バーゲルトによるパフォーマンス“記憶の執行”95年日本公演にテクスト作成スタッフとして参加。また、ノイバウテンのアルバム“タブラ・ラサ”“エンデ・ノイ”日本盤歌詞対訳を担当。現在、一橋大学大学院言語社会研究科助教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
(「BOOK」データベースより)