Books

かざる日本

橋本麻里

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784000615105
ISBN 10 : 4000615106
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

「この世ならざるもの」を招き寄せ、日常を異化し、聖化する。“かざる”という営みには、私たちの心をざわめかせる不穏な力がそなわっている。帯が放つ霊威、一条の紐が湛える無限の創造性、神に献じられる造り花の色の鮮麗。あるいは、空間を荘厳する香り、聖なる時空を現出させる音、水のもつ生命力を引き出す懐石の味―美術・工芸はもちろん、ありとある領域に分け入り、“かざり”の術式を闡明する。

目次 : 組紐―はじまりの紐/ 座敷飾り―かざる方程式/ 供花神饌―聖なる奇観/ 紅―赤の蕩尽/ 香木―見ることも書くことも叶わぬかざり/ 鼈甲―鼈甲は眼で舐めろ/ 帯―神々を招く帯/ 茶室―黄金の仮想現実/ 薩摩切子―ガラスの剛毅/ 変化朝顔―奇想の花/ 結髪―髪を制するかたち/ 料紙装飾―光ふる紙/ 表装―再創造としての表装/ 刀剣―武士の魂は「おかざり」か?/ 音―音の祭り/ 螺鈿―本質としての表層/ 水引折形―水引に張りるめる力/ ガラス―光を封じたグラス/ 和食―懐石にしぶく徴/ かざる日本―かざりの働き

【著者紹介】
橋本麻里 : 日本美術を主な領域とするライター、エディター、公益財団法人永青文庫副館長。金沢工業大学客員教授。神奈川県生まれ。国際基督教大学卒業。新聞・雑誌等への寄稿のほか、NHKの美術番組などを中心に、日本美術の楽しく、わかりやすい解説に定評がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

Customer Reviews

Comprehensive Evaluation

☆
☆
☆
☆
☆

0.0

★
★
★
★
★
 
0
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0

Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

powered by

  • 六点

    一読巻を置くを能わざる一書。辻惟雄先生が提唱した「かざり」の文化の系譜を日本美術・工芸の中に訪ね歩いた著者の、ところどころに顔を出すポップアートの知識が年齢を感じさせて程よく良い。また、日本美術のマチエールなども広く製法などを取材しているので、斯界に関わる知識が広まったのは言うまでもない。鼈甲が集成材ということは初めて知ったのである。

  • アキ

    日本の美とは引き算の削ぎ落とされたものだけではない。むしろ空間を埋め尽くすような足し算の飾りに心惹かれる。「組紐」道明の法隆寺幡垂飾「座敷飾り」室町時代の会所「共花神饌」石清水祭の造花「紅」伊勢半の艶紅「香木」山田香の煉香「鼈甲」玳瑁の鼈甲細工「帯」誉田屋の那智瀧図の帯「茶室」黄金の茶室の抽象性「薩摩切子」幕末の復元「変化朝顔」青一色から変化「結髪」古墳時代の美豆良「料紙装飾」嵯峨本「表装・刀剣・音・螺鈿・水引折形・ガラス・和食」まで。五感を伴う「かざり」とは「この世ならざる聖性を招き寄せること」なのか。

  • yamahiko

    美の本質に言葉で迫ろうとする意欲作だと思いました。簡潔で芳醇。

  • ゆう

    文体、比喩表現、装丁が美しい。著者曰く「『かざる日本』では版面にみっしりした凝縮感が出るよう、漢字多め、漢字も字画多めのものを意識的に使っています。そこも「かざり」ということで。文章にも「装飾」感を感じられるよう、敢えての厨二病テイストな美文調の表現を試してみました」(Twitter 2022/02/08)とのこと。 日本文化・歴史には疎いので二の足を踏んでたけど、テーマごとに章が分かれているので易しい。内容も歴史全体にやさしく触れているので地図のよう。非常に興味深かった。

  • Francis

    猫町倶楽部藝術部で担当予定の読書会の課題本。組紐、香木、茶室、螺鈿…などの日本の美を取り上げて論じたもの。秀吉の金の茶室は成り上がりの愚行だと思っていたが、そうではなくて「金」自体が持つ性質に着目して作られたというのは新しい発見だった。面白く読めた。値段が高いのはちょっと残念。

レビューをもっと見る

(外部サイト)に移動します

Recommend Items