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すべて名もなき未来

樋口恭介

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784794971777
ISBN 10 : 479497177X
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2020
Japan

Content Description

今、私は未来の可能性についてあらためて考えてみようと思う。コンサルタントとしてではなく、SF作家としてでもなく批評家でもなく、コンサルタントでありSF作家であり批評家でもある視点から、今、単線的に仮構され選びとられた、唯一無二の確定的な時間構造の間隙にこぼれ落ちた、亡霊のように不可視の領域を漂う、別様のあり方を伴う、無数の失われた未来を求めて。

目次 : 序 失われた未来を求めて/ Side A 未来(音楽・SF・未来―若林恵『さよなら未来』を読みながら/ ディストピア/ポストアポカリプスの想像力/ 生きること、その不可避な売春性に対する抵抗―マーク・フィッシャー『資本主義リアリズム』/ The System of Hyper‐Hype Theory‐Fictions/ 暗号化された世界で私たちにできること―木澤佐登志『ダークウェブ・アンダーグラウンド』 ほか)/ Side B 物語(生まれなおす奇跡―テッド・チャン『息吹』の読解を通して/ 物語の愛、物語の贖罪―イアン・マキューアン『贖罪』/ 未完の青春―佐川恭一『受賞第一作』/ 明晰な虚構の語り、文学だけが持ちうる倫理―阿部和重『Orga(ni)sm』/ オブジェクトたちの戯れ―筒井康隆『虚航船団』 ほか)

【著者紹介】
樋口恭介 : SF作家、会社員。2017年、投稿作「構造素子」が第5回ハヤカワSFコンテストで“大賞”を受賞し、作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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    言葉、けれどいわゆる「言の葉」というよりも言の根茎というべき文章からは、それを読むだけで無数の宇宙が自分のなかに生えてくる。そのいくつかで触れあい、いくつかを未来方向に転がすと、それが私という亡霊の辿る物語になる──かもしれない。いずれにせよ、道は一つではない。

  • おーすが

    SF作家樋口恭介のエッセイ・批評集。ロジカルなロマンチストと言う感じでとても素敵と思った。イアン・マキューアン『贖罪』、読んでみたい。

  • しゅん

    著者は未来のことを書いているのだが、同時にずっと死者について書いている。マキューアン『贖罪』の重厚な(良い意味でオールドファッションで、ヴィンテージ感のある)批評や、元岐阜県知事梶原拓について書いた「亡霊の場所ー大垣駅と失われた未来ー」に顕著だが、死を考えることが彼にとっての未来なのだと思う。まえがきとあとがきはエモーショナルだな〜

  • 渡邊利道

    SF作家の批評的エッセイ集。批評家的資質を自負しているようで、実際切れ味鋭い文章は大変心地いい。まあ内容的にはほぼ初出で読んでいるものだが、こうやってまとまってみると作者の問題意識のぶれなさ具合と作品に触れる時のある種のミーハー的軽はずみさと文体の思い切った外連味が絶妙のバランスでブレンドされていて、読んでいてするする文章が頭に流れ込んでくる。ある意味あまりにも「今」すぎるので、むしろ今よりももっとずっと後になってから読み直して咀嚼する必要があるかもとかも思った。

  • donut

    熱のこもった文章や時折挿入される個人的な回想などから著者の人物像が浮かび上がってくるような書評、エッセイ集でした。思弁的実在論など気になる。

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