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妖奇庵夜話 千の波 万の波 10 角川ホラー文庫

榎田ユウリ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784041135952
ISBN 10 : 4041135958
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

東京下町にひっそり立つ妖〓庵。そこは妖人茶道家・洗足伊織の茶室だ。“管狐”の夷、“小豆とぎ”のマメとともに、穏やかな日々を過ごす伊織のもとへ、久しぶりに刑事の脇坂がやってきた。元水泳選手であり、トラブルを抱えた妖人“河童”を連れて…。ほか、青目と2人きりで密やかに過ごした時間が、伊織視点、青目視点それぞれで綴られた物語も収録。中村明日美子のコミックも収録した、「妖〓庵夜話」シリーズ真の完結巻!

【著者紹介】
榎田ユウリ : 東京都出身。榎田尤利名義でも著作多数。巧みなストーリーテリングと、魅力的なキャラクター描写で、多くの読者を魅了している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • yukaring

    いよいよ真の完結編。東京下町にひっそり立つ妖奇庵に妖人茶道家・洗足伊織を訪ねてやってくる妖人や人間たち。伊織に夷にマメ、甲藤に脇坂刑事に小鳩さん、思いやりあふれる人々が織り成すどこまでも優しいストーリーに自然と涙が溢れ出す。伊織と青目が2人で過ごした日々や人生に悩む妖人≪河童≫を連れてやってくる脇坂刑事、穏やかな日常を取り戻し前に進む妖奇庵の面々の笑顔が思い浮かぶような素敵な完結編。中村明日美子さんのコミックもいつもながらに楽しかった。

  • りゅう☆

    伊織が青目と二人で最後に過ごした日々。視覚を失った伊織の衰弱ぶり、弱々しさが読んでて苦しい。「目をごめん。でもありがとう」決して許すことができない青目だけど、心の底からの伊織への思いは深い。水泳選手の瀬田は妖人河童と判明した日から堕落した。ひろむと結婚した脇坂は30代となり部下を持つ立場に。正義感と責任感で仕事で手を抜くことができず激務の日々。愚痴を言いたくなくて妖g庵から遠ざかっていたが…。人の心の悩みを溶かしていく伊織の人格って、器って大きすぎる。最終巻。大好きなシリーズなので寂しくてたまらないけど→

  • 眠る山猫屋

    妖奇庵拾遺といった感じだろうか。惜別の空気が満ちた“千波万波”。大きな哀しみの中に、微かな幸福感が入り交じった複雑な青目の想い。青目の後悔と慚愧、それでも手に入れたかった小さな幸せ。そしてそれすら手離す心の移ろい。『河童』というシンプルなタイトルの小品は、それでも回復した洗足伊織の周辺を描く終幕にふさわしい物語。壊されたの先生の身体ばかりではなく、家族たちの心もだったのだから。ゆっくりと癒されていけばいいんだね、脇坂くん・・・。

  • kira

    「ラスト・シーン」で全てが終わりを迎えたと思ってたので正直蛇足にならないか不安で買ってしばらく寝かせておいた。全く杞憂でした。榎田先生本当にありがとうございます。青目にその絶望を自覚させるために、抱えて生きるために文字通り命を削った伊織と、伊織という光に焦がれ続け最終的にその光を奪った青目のそれぞれの道。お互いにもう振り返ることはないだろう背中を感じて歩いていくのだろうな。関わった全ての人が傷を負い消えることのない思いもある。静かに寄り添って時に賑やかに、みんな穏やかに生きていって欲しいなと思う。

  • 鶯@芒羊會

    【電】とうとうたどり着いてしまった完結巻。前巻で決着をつけてハッピーエンド……と思いきや、そうくるか!いくら青目と、鵺と決着をつけようと、それはひとつの事柄が終わっただけであって、まだまだ続いていく日常の中には苦しいことだって生まれてくる。それでも大丈夫と思わせてくれるような、明るいハッピーエンドではないけれど心震えるトゥルーエンドにたどり着いたような充足感。読み終えて温かく穏やかな、凪いだ気持ちになった。ちなみに青目の正体についてはやっぱりなんだけど先生の行動理由にぞくり。美人を怒らせるとやっぱり怖い。

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