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凍りついた瞳2020 -虐待死をゼロにするための6つの考察と3つの物語-

椎名篤子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784087808711
ISBN 10 : 4087808718
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2019
Japan

Content Description

東京都の目黒区と千葉県の野田市で、相次いで起こった惨い虐待死の事件。「ゆるしてください」とノートに書き綴り、「どうにかなりませんか」と教師に訴えた幼い子どもたちを、なぜ救えなかったのか。2000年11月に「児童虐待の防止等に関する法律」が施行され、それから20年経った今でも、虐待死の事件はあとを絶たない。なぜなのか!? 1994年、本書の著者である椎名篤子の「親になるほど難しいことはない」を原作とし、ささやななえにより漫画化された「凍りついた瞳」は、子ども虐待の存在を世に知らしめ、「親が子どもを傷つける、死に至らしめる」という現実が、世間に大きな衝撃を与えた。その後、同シリーズや「『愛されたい』を拒絶される子どもたち」などの作品(いずれも漫画化)で、子ども虐待防止について書き続けてきた著者。本書では、椎名篤子が最新の子ども虐待防止の現場に取材して執筆した3つの物語と、子ども虐待防止の最前線で闘う学者と医師達による、「子ども虐待死」を防ぐための提言を掲載する。

内容
第1章「救えなかった命」
虐待死を防ぐため、医療の現場では何が行われているか…!? 虐待死を見抜けなかった小児科医が、「予期できる死を防ぐ」ためのシステムを作ろうと奔走する物語と、立正大学副学長の大竹智先生、総合病院国保旭中央病院の仙田昌義先生、名古屋大学医学部附属病院の沼口敦先生による、「虐待死とは何か? 虐待死を防ぐため、医療関係者は何に取り組んでいるのか?」を掲載。

第2章「命を守るそれぞれの役割」
虐待を防ぐためには、妊娠期からの家族支援が大切…保健師として多くの家族を見守ってきた、武蔵野大学大学院教授の中板育美先生、病院内の虐待防止チームを率いる、松戸市立総合医療センターの小橋孝介先生が伝える、「母と子を支える虐待防止」の大切さ。物語では、市の相談窓口にSOSを寄せた若い母親を支えるための、保健師と、医療チームの連携を描く。

第3章「死を乗り越えた子どもたちを支えるために」
自立援助ホームでの仕事を離れた佐々生のもとに、ホームを卒業していたソラから「寮を出されて行くところがない」と連絡が。ソラに「家」を! 虐待を生き延びた子どもたちの居場所を作ろうと、心を尽くす女性たちの物語を掲載。児童精神科医として、多くの子どもたちの苦しみと向き合ってきた田中哲先生が、「子どもの心の育ち」について執筆。

日々繰り返される惨い事件の報道に憤るだけではなく、虐待と虐待死の現状を知り、虐待防止に取り組む人たちの思いと闘いに目を向け、「自分に何かできることはないのか?」を問うための1冊。

著者プロフィール
作家、フリー・ジャーナリスト。1993年、子ども虐待を医療側からレポートした『親になるほど難しいことはない』を刊行。1994年、同書を、ささやななえ氏が漫画化した「凍りついた瞳」が女性漫画誌「YOU」に連載され大きな反響を呼び、同書は児童虐待防止法の立法に際し、大きな力となる。

【著者紹介】
椎名篤子 : 作家、フリー・ジャーナリスト。1993年、子ども虐待を医療側からレポートした『親になるほど難しいことはない』を刊行。1994年、同書をささやななえ氏が漫画化した『凍りついた瞳』が『YOU』に連載され大きな反響を呼んだ。同シリーズは、児童虐待防止法の立法の大きなきっかけとなった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • たまきら

    アメリカで「The battered-child syndrome」が出版されたのは1960年代。日本で児童虐待がとりざたされるようになったのは80年代後半。法整備が整い始めたのは90年代…歴史的なことだけでなくわかりやすく整理された現場ルポでもあります。ぎりぎりせっぱつまっている母親の姿に胸が痛みます。つい数日前に自分も娘とかなりやり合いましたが、お向かいさんをはじめみんなに話を聞いてもらって助かりました。孤立やピアプレッシャー(同調圧力)が産みだす負の連鎖。真剣に取り組むすべての人たちを尊敬します。

  • 貧家ピー

    虐待予防、虐待を見逃さない、生き延びた子供たちをどう支えるか、専門家たちの考察・提言の最新版。 1994年からのシリーズ最新刊だが、虐待の犠牲になる子供は無くなっていない。 CDS(チャイルド・デス・レビュー)といった死亡を次に活かす活動、子供の死因究明を虐待死減につなげる活動が今後必要との提言があったが、死が基になっているのが現実をつきつけられる気がしてやるせない。

  • itokake

    虐待された子供に特有の感情のないガラス玉のような目つきが凍りついた瞳。コミックのシリーズは秀作。 本書は生き残った人や周囲で関わった人々(小児科医、社会福祉士、保健師など)の視点が中心。うさぎの死体と一緒に発見された女の子、3歳まで乳児院で育ち母との愛着が形成できなかった女性、境界例の知的障害を持ちながら子育てに悩む母など様々な女性が登場する中、男性たちがほとんど登場しないのに違和感を感じた。虐待を受けた男性が父親になる過程でも様々な困難を経験するだろうに。次回作以降に期待。

  • あきら らきあ

    120年後の約束、と重なる内容で、児童虐待についての優れた啓蒙書で、テキストだと思う。多くの人に読まれますように。私自身も何ができるか、考えます。

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