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木精 立東舎 乙女の本棚

森鴎外

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784845639106
ISBN 10 : 4845639106
Format
Books
Publisher
Release Date
August/2023
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

暖かい野の朝、谷間で「ハルロオ」と呼び、木精の答を聞く。それがフランツの楽しみだった。森〓外の名作が、書籍の装画やCDジャケットなどで知られ本シリーズでは横光利一『春は馬車に乗って』を担当するイラストレーター・いとうあつきによって、鮮やかに現代リミックス。人気シリーズ「乙女の本棚」の第34弾が登場。

【著者紹介】
森〓外 : 文久2年(1862年)島根県生まれ。小説家。東京大学医学部卒業後、陸軍軍医となり、留学生としてドイツに4年間滞在した。帰国後『舞姫』などを発表し、小説家としても活動をはじめる。またゲーテ『ファウスト』などの翻訳も行った。大正11年(1922年)没

いとうあつき : イラストレーター。文教大学教育学部心理教育課程卒業。保育士として勤務後、イラストレーターに。ギャラリーDAZZLE実践装画塾7期修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 優希

    木精は子供の頃しか聞こえないものなのでしょうか。絵本のような物語になっています。

  • ちえ

    森 鷗外の短編。教科書に載るような話しか読んでいなかったから、こんな話も書いているのかと新鮮だった。「乙女の本棚」は絵とのコラボが魅力。いとうあつきさんの絵はお話とマッチした素敵な絵。初めて見る気がすると思ったら同じ「乙女の本棚」の『春は馬車に乗って』の方。こちらもとても好みでした。

  • クラムボン

    ブロンドの髪を持つフランツ少年は、谷間を隔てて屏風のようにそそり立つ巌に向かって高音で「ハルロオ」と呼ぶ。暫くするとコントラバスのような声で「ハルロオ」と答える。鴎外は「これが木精(こだま)である。」と書いている。私には此処だけで既にいくつもの不思議がある。山で叫ぶのは「ヤッホー」で、返るのは「やまびこ」。超低音で聞こえるかな⁈ 「こだま」の漢字変換では「木霊・木魂」だし…。鴎外はドイツ通なので、この言葉や現象が明治期の西欧通の人々の常識なのかな? 物語の内容以上に、それらのことが気になってしまった。

  • 羽雪*hane**

    名作のリミックスというコンセプトの「乙女の本棚」シリーズ第34弾、タイトルと装丁で即買い。原作は未読で木精の読み方も読み始めて初めて知ったけれどとてもスムーズに読み進めることができて、名作の魅力を知る最高のきっかけになった。

  • ぐうぐう

    フランツが巌に向かってハルロオと呼び、ハルロオと木精が答えるのに喜びを感じるのは、それが当たり前のことだからだ。やがて大きくなったフランツが、久しぶりに巌に呼びかけても、木精は何も答えない。当たり前が当たり前でなくなった。終盤、子供達の呼びかけに木精が答える場面にフランツが遭遇する。ここで、子供から大人への成長を見ることは簡単だし、それが間違いではない。ただし、この物語は、それ以外の解釈を幾通りも想像させる深さがある。その深さを理解している、いとうあつきの画がまた、読者の想いを多様にさせる。

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