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「国家総動員」の時代 比較の視座から

森靖夫

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784815809751
ISBN 10 : 4815809755
Format
Books
Release Date
January/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
森靖夫 ,  

Content Description

第一次大戦後、大正デモクラシー下の日本において模索された民間主体の国家総動員構想を、同時代の英米で展開された政策との驚くべき重なりとともに跡づける。ファシズムや軍部独裁をその必然的帰結とみなす通説を大きく書き換え、近代史理解の新たな地平を拓く。

目次 : 「国家総動員」競争の時代/ 第1部 戦間期アメリカ・イギリスの「国家総動員」準備(アメリカにおける「国家総動員」準備の展開/ アメリカが見た日本の「国家総動員」準備/ イギリスにおける「国家総動員」準備の展開/ イギリスが見た日本の「国家総動員」準備)/ 第2部 日本の「国家総動員」準備(第一次世界大戦と「国家総動員」の発見/ 資源局の成立/ 資源局と国家総動員準備の展開/ 日中全面戦争と国家総動員法への道)/ 「国家総動員」とは何だったのか

【著者紹介】
森靖夫 : 1978年兵庫県に生まれる。2008年京都大学大学院法学研究科博士課程修了。現在、同志社大学法学部准教授、博士(法学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • BLACK無糖好き

    テーマとしては豊富な先行研究がある中で、本書の特徴は大きく分けて次の二つ。一つ目は戦間期における国家総動員準備の実態についての日米英の比較。又、日本のそれを米英がどのよう見ていたかも明らかにしている。二つ目は日本の国家総動員体制の形成にシビリアン側がどのように臨んだかの分析。とりわけ内田嘉吉、大河内正敏、「資源局」創設の中心となった松井春生らに焦点を当て、文民主導の国家総動員体制の試みを詳らかにしている。◇ドイツの「国家総動員」のモデルも遡ればアメリカにあるとの指摘も重要なポイント。

  • バルジ

    良書。とかく「軍国主義」や「ファシズム」と関係付けられやすい日本の「国家総動員」を同時代の英米を中心とする比較の視座から捉える。本書を読むと紋切り型の日本の「軍国主義」化は国家総動員とは別次元であることがよくわかる。国家総動員の先進国ともいえるアメリカの動きは第一次大戦後の「戦争違法化」華やかな1920年代に着々と進み、イギリスも追随する。そうした国際的な趨勢の中で日本の国家総動員は案出されていく。特に松井春生の構想したシビリアンによる経済統制機関は戦後日本の官民の姿を彷彿とさせるものでもある。

  • hurosinki

    日中戦争に至るまでの日本の国家総動員(産業動員)準備の主体は陸軍ではなく松井春生などのシビリアンであり、動員準備のモデルとなったのはドイツよりむしろ産業や国民の主体性を尊重したアメリカだった。著者の10本の既発表論文を一冊にまとめたもので、終章で議論を全部まとめてくれてるのでそこから読むのがいいかもしれない。

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