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死刑 角川文庫

森達也

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784041008812
ISBN 10 : 4041008816
Format
Books
Publisher
Release Date
May/2013
Japan

Content Description

罪とは何か。罰とは何か。そして、命とは何だろうか?議論はいつも「賛成か」「反対か」の二項対立ばかり。知っているようで、ほとんどの人は知らない制度、それが「死刑」だ。多くの当事者の声を聞き、論理だけではなく、情緒の問題にまで踏み込んだ、類書なきルポルタージュ。文庫版では、光市母子殺害事件の犯人、確定死刑囚となった元少年との面会も描かれる。そこに浮かび上がるこの制度の本質とは?

目次 : 第1章 迷宮への入り口/ 第2章 隠される理由/ 第3章 軋むシステム/ 第4章 元死刑囚が訴えること/ 第5章 最期に触れる/ 第6章 償えない罪

【著者紹介】
森達也 : 1956年広島県呉市生まれ。ディレクターとして、テレビ・ドキュメンタリー作品を多く製作。98年オウム真理教の荒木浩を主人公とするドキュメンタリー映画「A」を公開、ベルリン映画祭に正式招待され、海外でも高い評価を受ける。2001年映画「A2」を公開し、山形国際ドキュメンタリー映画祭で特別賞・市民賞を受賞する。11年『A3』(集英社インターナショナル、集英社文庫)で講談社ノンフィクション賞を受賞。現在は映像・活字双方から独自の世界を構築している。明治大学情報コミュニケーション学部特任教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • びす男

    死刑存続・廃止の議論は論理では解決できない、というところがこの本の一番大きなポイントだろう。それぞれに確固とした筋を持っている。だから結局情なのだ、という筆者の主張はうなずける。いい線だ。多くの立場の人から話を聞き、誠実な作者だなと感じた。それだけに、最後までかっちりした文で綴ってほしかった。最後はまるっきりポエムだ。情が大切なのは分かったが、要は書き方だろう。情が露になりすぎる文章は、読者を引かせてしまう。「第三者だったんじゃないの」と。少し、もったいないなぁと思ったりする。

  • GAKU

    著者自身は死刑廃止派である。それは良いとしてもジャーナリストとして、どうもこの著書は公正な目では書かれていないような気がした。一ノンフィクションとしても、あまり面白くはなかった。ちなみに私は”存置派”です。

  • 冤罪問題などを考えると、簡単に死刑を肯定してはいけないが、そもそもすべての殺人者が死刑になるわけではなく、極悪非道だった場合に死刑になるのだから、もうそれは死刑になっても仕方ないんじゃないの?と思ってしまう。生い立ちが悲惨だったとして、それは可哀想な人生だとは思うが、だからといって人の命を奪っていい理由にはならないのだから。加害者は生きるか死ぬかを考える時間があるが、被害者は考える暇もなく理不尽に命を絶たれているのだ。

  • ねこまんま

    死刑制度に犯罪防止力はないこと、冤罪の可能性があること、そもそも国家が人を殺すことなど、理論としての問題点はすでに出尽くしていて、何ら目新しいことは無く、著者が廃止を唱えるのは「彼ら(死刑囚)を殺したくない。彼らを救いたい」という強い思いがわき上がるからだそうです。そりゃ、実際に会ったらきっと普通のいい人なんでしょう。内証を深め、反省する境地に至ったのは死刑が確定し、拘置所でひたすら自分と向き合う時間と空間を確保されたからこそだと思うのです。彼らが偏見だらけの社会の中で、働いて生活をして今後、まっとうに生

  • kinkin

    死刑ということについて是か非かよりも感情的な部分が先を走っていた自分にとってインパクトのある本だった。まず死刑という制度、執行に至るまでの様子、執行、それがどのようなものか知らないで是非論を交わしているのが今の現状ではないか、死刑について国民はもっと知る権利があるのではないか、犯罪-逮捕-判決-確定-執行-遺族の気持ち-加害者側の受け止め方に冤罪や自白強要、再審、罪、罰、といった言葉が絡み合う難しい問題だと感じた。私が知っているのはあくまでメディアというフィルターを通して得られた情報だということを知った。

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