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我、鉄路を拓かん(仮)

梶よう子

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784569852881
ISBN 10 : 4569852882
Format
Books
Publisher
PHP
Release Date
September/2022
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

東京の芝田町で土木請負を生業にしていた平野屋弥市のもとに、東京〜横浜間に鉄道を通す計画があることが報される。鉄道敷設は、明治新政府肝煎りの一大事業だった。芝〜品川間の海上を走らせる「築堤」部分を請け負うことになった弥市は、誰もやったことがない難工事に立ち向かう。しかしそこには、様々な困難が待ち受けていた―。

【著者紹介】
梶よう子 : 東京都生まれ。2005年、「い草の花」で九州さが大衆文学賞、08年、『一朝の夢』で松本清張賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • パトラッシュ

    東京駅前には井上勝の銅像がそびえ、横浜外国人墓地のモレルの墓にJR関係者が献花した。150年前に日本初の鉄道を建設したのは彼らとされているが、その下で実際の工事に携わった多くの無名の人びとがいたのだ。勝麟太郎から聞いた西洋の鉄道に若い頃から憧れていた土木請負人の平野屋弥市は、維新後に井上やモレルと関わって鉄道敷設の難工事に挑む。文明開化期とはいえ人の心は江戸のままであり、政府内の反対者や仲間との衝突、技術の未熟さに悩みながら築堤を完成させた。誇りある仕事に生涯をかけた男の爽快な生き様が、読者を痺れさせる。

  • のぶ

    日本に初めての鉄道を通すために立ち向かった男たちの物語。話は江戸幕府、安政の時代に始まる。ペリーが来航し開国が迫られた。主人公は土木請負人の平野屋弥市。時代は明治に入り、日本にも鉄道を通すことが決まり新橋〜横浜間に敷かれることになった。そのうち芝〜品川間は、なんと海上を走るという難工事になる。与えられた時間はたった二年余り。当時の技術でこれだけの事をよくなし得たと思う。それを成し遂げたのが弥市の鉄道建設に対する情熱。読んでいて熱く伝わって来る。結果の見えている話だがプロジェクトに向かう物語は良い。

  • ゆみねこ

    平野屋弥市が請け負った芝〜品川間の海上を陸蒸気を走らせるための「築堤」部分の土木工事。誰も見たことのない蒸気車を走らせるため難工事に立ち向かう。わずか2年で成し遂げた大事業、面白かった。

  • Rosemary*

    昨年は、鉄道開業150年だったんですね。蒸気機関車ではなく、それが走る鉄路を敷くところにフォーカスした作品、参考文書も沢山あり実在の方々も登場しています。機械に頼る事なく、人力で海の上に堤を築く、並大抵の苦労では成し遂げなかった事でしょう。其々の立場から男たちの矜持が渦巻く面白い作品でした。読み終わり、改めて最初を読むとなお一層感慨深い。

  • ふう

    新橋〜横浜の陸蒸気に心血を注いだ男たち。台場の経験を買われて築堤の土木工事を任された弥市の目線で描かれた、明治初頭のドラマ。勝麟太郎、井上勝、そして志半ばで病に倒れたモレル。熱いドラマだった。

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