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「桜井芳樹・西脇一弘」による“音のツボ”。今までなかったギター・デュオ・アルバム。
ロンサム・ストリングスの桜井芳樹と、sakanaの西脇一弘、２人のギタリストによるギター・インストゥルメンタル・アルバム。静謐にして浮遊感漂う音響空間系アルバム、と、そのとおりだがそうではない。その場所で響いただけの音、そして匂い。何も要らない、何も聞きたくないとき、今まで誰も知らなかった音のツボを教えてくれる優しくも強いレコードです。

[桜井芳樹]
1962年、東京生れ。ギタリスト。
ロンサム・ストリングスを主宰し、ストラーダの他にグラノーラ・ボーイズ、シカラムータ、などにメンバーとして参加。
小松亮太、湯川潮音、あがた森魚、キリンジ、こだま和文、などのレコーディングやツアーに参加。

[西脇一弘]
1963年、横浜生れ。ギタリスト。
1983年より「sakana」として音楽活動を始め今までに13枚のアルバムを発表。近作は「Sunday Clothes」(06)。それと並行して画家としても知られる。


2008年 の初夏初めて二人で音を出し、ライヴをしました。私の場合、ギター二本のデュオはインプロヴィゼイションの傾向が強く、一期一会的な喜びと驚きでライヴを終える事が多いです。が、西脇さんはただただ、シンプルに音を紡いでいました。それに対して私は、手数で武装した部分も多少ありましたが、その場で響いているだけで良い、と思える場面も多々あり、翌年の同じ日に再びライヴをやりました。その時は多少自分にも余裕ができたのか、西脇さんのタッチをより身近に感じます。それはsakanaのライヴにも通じる、その場所での何気ないが明らかな存在、の様なものですが、その何気なさは選び抜かれている（しまった）ものでした。その時に、これは是非とも記録したいと思ったのです。　　　　　　　　
[桜井芳樹]