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盗んで食べて吐いても

桜井美奈

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784093867597
ISBN 10 : 4093867593
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2025
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

「太ったら、食べちゃダメなの」。幼いころに聞いた母の言葉をずっと忘れられないでいる早織。早織は小学校6年生ごろから体重が増えはじめ、体型を何よりも重視する母は食事量を厳しく制限した。お菓子はダメ、お代わりはダメ。でも、もっと食べたい、もっと痩せたい。早織は食べて吐くを繰り返すようになり、吐くための食料を手に入れるため、食べ物を万引きするようになってしまう。結婚をして夫と娘と仲良く暮らしながらも彼女は万引きをやめられないでいた。そんなある日、早織は妹からの電話を受ける。それはずっと避けていた母の命が、もう長くないと告げるものだった―。この言葉にできない不安を、わたしたちは知っている。暗闇の先に灯る小さな光を実力派作家が描く、傑作ヒューマンドラマ。

【著者紹介】
桜井美奈 : 2013年、第十九回電撃小説大賞で大賞を受賞した『きじかくしの庭』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ネギっ子gen

    【自分でもよくわからない。ただ、見えない何かに背中を押されるように、私は自分の動きを止めることができなかった】母の呪いの言葉を縛られ、過食と嘔吐を繰り返し、吐くための食料を万引きして――。しんどい読書に……。<なぜか、万引きをするときはいつも「いいんじゃない」と思っていた。だって私は、辛いんだもの。辛くて、辛くて、死にたくなるくらい、辛いんだもの。お腹いっぱいにして、吐くときだけが、頭の中を真っ白にすることができるんだから、これくらい許してよ。その場しのぎの行為にすがって、私は生きるしかなかった>と――⇒

  • Ikutan

    タイトル通り嘔吐過食症と窃盗症で苦しむ女性が主人公。優しい夫と中学生の娘と暮らす早織は真面目な性格。「太ったら、食べちゃダメなの」幼い頃の母親の言葉にとらわれて、ストレスから始まる過食と嘔吐が止められない。そして、金銭的には不自由していないのに、「どうせ吐いてしまうから」と食べものの万引きを繰り返してしまう。夫や娘に知られても止められず、ついには、逮捕、刑務所生活。出所後も止められない衝動と自己嫌悪。リアリティがあって、読み進めるのが何とも辛い。知らなかったことが多く、これは周囲の理解が必要だと痛感した。

  • ごみごみ

    拒食からの過食、そして嘔吐。痛々しい描写がリアルで苦しい。でもきっと想像の何倍も苦しいのだろう。食べたいという衝動を抑えきれず、万引きを繰り返し、食べては吐いて自己嫌悪に陥る悪循環。分かっているのにやめられない恐怖。窃盗の罪が露呈しても、家庭を犠牲にしても・・今までの人生で、そういった摂食障害を抱えた人に会ったことはないと思っていたが、気がつかなかっただけかも知れない。適切な治療を受けること、そして何より周囲の理解が必要。やっと手に入れた平穏な日々、その光を2度と手放さないでと願うばかり。

  • akiᵕ̈

    《摂食障害》《窃盗症》を患った女性の苦悩に満ちた今作。守りたい家庭があって職場があって、イケナイ事と分かっていながらも抑える事が出来ない衝動。読んでいても、家族や周りの人たちも、ただただ、なんで?としか言えない。読めば読む程に、当事者でなければ分からないその行動。その人が受ける猛烈なストレスからの逃避の一手段と言えなくもないが、やはり子供の頃に親から受けた言葉や態度を過敏に受け止めてしまったが故、深く刻み込まれた事が大きな影響となってしまうのか。周りにどれだけ理解してくれる人がいるかがとても重要な案件だ。

  • さこぽん

    吐くために食べて、食べるために盗む。過食嘔吐と万引き。家族にも知られ、窃盗が悪いことだとわかってもいるのにやめられない。なんて苦しくて辛いんだろうか。ようやくつかんだ”光”を手放すことのないように祈るばかり。

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