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人類学者は異文化をどう体験したか 16のフィールドから

桑山敬己

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784623091621
ISBN 10 : 4623091627
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

文化人類学の魅力は、他者の世界をフィールドワークによって深く知ることにある。他者を鏡として自己を振り返り、日常の当たり前を根本から問い直す文化人類学の反照性は、人々を惹きつけ、文明批判や社会評論としても大きな力をもってきた。こうした文化人類学の原点に戻って、外国人や在野研究者を含む一六人の多彩な人類学者たちが、各々のフィールドで身体知として掴んだ他者の姿と世界を伝える。

目次 : 第1部 日本人が見た異文化(他者像を完成させない―国際協力で揺らぐ自己の先に見えたもの/ 「当たり前」を問い直す―ネパールの農村生活を通じた「読み書き」についての一考/ フィールドに「身を置く」ことと「わかる」こと―フィールドワークのこぼれ話/ 「わたし」と「あなた」が出会う時―ドイツでの経験を日本での教職に生かす/ アジア人がアメリカの大学で教える時―30年前の新任教員に立ちはだかった壁とその教訓)/ 第2部 外国人が見た日本(五感から異文化を考える―日本に暮らす一人のラトビア人の日常から/ 「日本」を追い求めて―文化を共有することとは/ 「無」としてのマイノリティー―不可視の内なる他者/ 国内の異文化体験―「彼ら」としての先住民と私/ アイデンティティの複雑さ―カタルーニャ人とスペイン人であること)/ 第3部 もう一つの日本(「無知」から「愛着」へ―北海道朝鮮初中高級学校「ウリハッキョ」でエスノグラフィーした僕/ 身体の非対称性―ひとりのダンス教師は異なる身体とどう向き合ってきたのか?/ 人類学は役に立つか?―手話通訳者になりそこねた学生のその後)

【著者紹介】
桑山敬己 : 1955年東京生まれ。東京外国語大学(英米語学科)卒業。同大学院(地域研究科)修士課程を経て、カリフォルニア大学ロサンゼルス校博士課程修了。博士(人類学)。ヴァージニア・コモンウェルス大学助教授、北海道大学大学院文学研究科教授などを経て、関西学院大学(社会学部)教授、北海道大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • taku

    視野の狭い私のお目めをパチーンと開いてくれる本は好き。執筆者は文化人類学者や研究者たち。日本人と外国人による国内外のフィールドワークによる身体知を伝えてくれるのだけど、気付きや考えることが多い。異文化と自文化、フィールドとホームの違いを知り、他者世界に踏み込むことを重ねる。それでも内面まで理解するのは難しいことだろう。異文化体験、文化人類学のフィールドワークになぜ私は惹き付けられるのか、その理由を再確認できた。

  • アルミの鉄鍋

    ★3 文化人類学の本を読むと自分と他者に対する先入観に気付かされる。今回の本は色々な人が色々な視点で異文化と出会った時の違和感について冷静に考察しているので面白かった。自分が良かれと思ってやってる事が相手には良かれじゃない。マイノリティなのは自分なのか他者なのか。自問自答できる機会となるので文化人類学の本は面白い。

  • げんざえもん

    文化人類学研究室の同窓会で、先生や先輩や卒業生の思い出話を聞いているような…。フィールドワークでの失敗や迷い、学問外に進んだ者の文化人類学への思いが綴られている。

  • たかボー

    良書。粗雑に言えば、文化人類学は「文化、もといそれを形成する集団」を記述•研究する学問であり、記述を施す自己(研究者)と記述される対象である他者がその前提から存在している。かような立場であるが故、一般人が「人は人、自分は自分」と思う以上に本書の執筆者たちは平素からアイデンティティや各人における差異などを意識して周りを見てきたことは間違いない。しかし、そんな彼らでもやはり異文化に身を置く時、また自文化に戻ってきた際、強烈に自己と他者について考えさせられる。そんな例が16も載っている。考えるきっかけとなる本。

  • kungyangyi

    桑山先生のアメリカでのマイノリティ体験の話だけ読んだ。学問が個人にとっても重要な問題になっていると思った。別の本で、アメリカで教員をやっていて辛かったとき、「兎追いしかの山・・・」と口ずさみ、文字通り、涙した。都会育ちで、兎など追ったことなんかなかったのに、と、堅い論文の隙間にさっと入り込むように書かれていた話を思い出した。

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