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老虎残夢

桃野雑派

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784065245620
ISBN 10 : 4065245621
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2021
Japan

Content Description

碧い目をした武術の達人梁泰隆。その弟子で、決して癒えぬ傷をもつ蒼紫苑。料理上手な泰隆の養女梁恋華。三人慎ましく暮らしていければ、幸せだったのに。雪の降る夜、その平穏な暮らしは打ち破られた。第67回江戸川乱歩賞受賞作。

【著者紹介】
桃野雑派 : 1980年、京都府生まれ。帝塚山大学大学院法政策研究科世界経済法制専攻修了。2021年、『老虎残夢』で第67回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • starbro

    毎年、江戸川乱歩賞受賞作を楽しみにしています。乱歩賞受賞作として、設定は斬新(岳飛まで登場)で興味をそそられましたが、結果としてこれが受賞作という感じでした。選評を読んでも、甲乙つけ難くて二作選んだのではなく、断トツの一作がないため、やむを得ず二作選んだという雰囲気です。これなら該当作品なしで良かったのでは。選評で候補作の中では一番下手な小説と評された(笑)もう一つの受賞作『北緯43度のコールドケース』も読む予定です。 http://www.mystery.or.jp/prize/detail/20671

  • パトラッシュ

    中国が舞台の乱歩賞作品は伴野朗『五十万年の死角』以来だが、13世紀初頭の南宋という時代は最古だ。登場する武術や掟などがイメージできず、超人的な技を普通に使う面々が出ていてはミステリとして成立するかと思えた。しかし密室殺人の謎は小粒ではあるが論理的に解明され、モンゴルと金国の圧迫に苦しむ南宋の外交情勢が反映された動機も意外性があった。半面、ヒロインが内功を使えないためアクションシーンがほとんどなく、タブーの存在とされる同性カップルが犯罪と無関係なのはどうか。武侠小説よりも、アニメかラノベ的設定を強く感じた。

  • 徒花

    うーーーーん、まあまあよかった。モンゴル帝国が世界を制する直前の北宋で、師のもとで修行する武俠の少女が主人公。秘伝の奥義を授けるために3人の候補がやってきた夜に師匠が船のない孤島の館の中で殺されてしまったので、仇討ちのために犯人探しをするという物語。内功という気功のようなもので水面を走ったり毒を中和したりするというファンタジー要素があるけど、歴史小説的な側面もあり、主人公とヒロインの百合要素もあったりと盛りだくさん。肝心のミステリは肩透かしを食らう感じもあるけれど、まあ、エンタメ作品としておもしろかった。

  • たか

    第67回 江戸川乱歩賞受賞。桃野雑派氏のデビュー作。 武術の達人梁泰隆とその弟子蒼紫苑、泰隆の養女梁恋華の3人の平穏な暮らしは泰隆が奥義を譲るという3人の武侠を招いた翌朝に崩壊する。南宋を背景に武侠小説とミステリの融合、湖上の楼閣八仙楼、密室での師父の死は誰が、何故?弟子紫苑を探偵役に真相に迫る。 カンフー映画の様な武侠の人間離れした技の特殊設定はスピード感が有り世界観は楽しい。謎解きのロジックは良かったが終盤はやっぱり感が否めなかった。中国史に明るければより楽しめる特殊設定ミステリ。 ★★★✩✩ 3.0

  • aki☆

    中国、南宋の時代を舞台にした武侠本格ミステリー。江戸川乱歩賞受賞作という事で読んでみた。湖上の楼閣で武侠の達人が殺され、弟子の紫苑は仇討ちのため秘技の伝授という名目で招かれていた3人の武侠と師父の養女、4人の中から犯人を探し出すことに。クローズドサークルに特殊設定、というには些か中途半端で、中弛みもしたし百合も意味不明( ・᷄-・᷅ )けど時代背景や「武侠小説」というのは初めてで新鮮だった。それに後半は二転三転でしっかり翻弄され、半ば予想通りの事件の真相より動機にグッときてラストは思わずほろり😢

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