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ヌミディア王国 ローマ帝国の生成と北アフリカ

栗田伸子

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784814005529
ISBN 10 : 4814005520
Format
Books
Release Date
October/2024
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

古代地中海世界における歴史の「転換点」を描く。北アフリカの原住民王国の崩壊の歴史を辿り、ローマ帝国生成の過程を新たな視角から解明する。古代史叙述のパラダイム・チェンジ。

目次 : 序論 ヌミディアとローマ/ 第1部 「クリエンテーラ」国家ヌミディア(ヌミディア王国とネゴーティアトーレス(イタリア人事業家たち)/ ユグルタ戦争前夜におけるヌミディア社会の陣営配置/ 「北アフリカ民族誌」(サルスティウス『ユグルタ戦争』第一七‐一九章)と王権の「自画像」/ ヌミディア王国の解体)/ 第2部 アフリカ的土台とカルタゴ的過去(「敵」のイメージ―ポエニ戦争期ローマのカルタゴ/ヌミディア観/ ポエニ・カルタゴ的世界とアフリカ・ヌミディア/ ナラウアス―カルタゴ傭兵戦争と「ヌミディア人」の原像/ ドゥガッタとヌミディア王権―リビア語・ポエニ語併記碑文の分析)/ 第3部 ローマ支配下における「発展」と抵抗(ローマ帝国と「低開発」―A・ドゥマンと批判者たち/ 「脱植民地史学」の展開とアフリカの「抵抗」/ 「ローマの平和」とアフリカ社会/ 北アフリカにおけるローマ支配の拡大と限界)/ 結語 ローマ帝国を越えて

【著者紹介】
栗田伸子 : 東京学芸大学名誉教授。1954年生まれ。東京大学文学部(西洋史)卒業。同大学院人文科学研究科修士課程修了(文学修士)。同博士課程中退。東京学芸大学助教授(1996年‐2003年)、同教授(2003年‐2020年)を経て現在に至る。専門は古代ローマ史およびヌミディア、カルタゴなど古代北アフリカ史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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  • ピオリーヌ

    2024年の刊。2024年の刊行時に古稀を迎えた著者の集大成的研究書。今年一番の本かもしれない。栗田先生に新書か何かで概説書も書いていただきたいところ。ヌミディア王国で有名なヌミディア騎兵は所謂ハンニバル戦法にとって必須のものであり、第二次ポエニ戦争でローマと結びザマの戦いでのローマの勝利を決定づけたヌミディア王マシニッサ、ローマに反旗を翻し、共和制ローマのマリウス・スッラの台頭が象徴的な結果となったユグルタ戦争の主人公ユグルタ等々が描かれる。また研究史の整理も手堅く、脱植民地史学の展開も大変興味深い。

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