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大杉栄伝 永遠のアナキズム 角川ソフィア文庫

栗原康

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784044003357
ISBN 10 : 4044003351
Format
Books
Publisher
Release Date
February/2021
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
栗原康 ,  

Content Description

“自由で民主主義的な社会”のはずなのに、なぜ自由を感じられないのか?これは「生の負債化」である。人が何ものにも支配されない、無支配の社会を目指し、生の拡充を唱えた大杉栄。甘粕事件で国家に虐殺された社会思想家にして運動家の思想を、「生の負債化」への抵抗運動、「生の無償性」として気鋭のアナキズム研究者が読み解く。第5回「いける本」大賞受賞、紀伊國屋じんぶん大賞2015第6位の傑作評伝!

目次 : 第1章 蜂起の思想/ 第2章 アナキズム小児病/ 第3章 ストライキの哲学/ 第4章 絶対遊戯の心/ 第5章 気分の労働運動/ 第6章 アナキストの本気

【著者紹介】
栗原康 : 1979年埼玉県生まれ。早稲田大学大学院政治学研究科博士後期課程満期退学。東北芸術工科大学非常勤講師。専門はアナキズム研究。『大杉栄伝―永遠のアナキズム』(夜光社、のち角川ソフィア文庫)で2014年に第5回「いける本」大賞受賞、15年に紀伊國屋じんぶん大賞2015第6位。16年に『はたらかないで、たらふく食べたい「生の負債」からの解放宣言』(タバブックス、のちちくま文庫)で紀伊國屋じんぶん大賞2016第6位。17年には、池田晶子記念「わたくし、つまりNobody賞」を受賞し、『村を火をつけ、白痴になれ 伊藤野枝伝』(岩波書店、のち岩波現代文庫)で紀伊國屋じんぶん大賞2017第4位(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • たまきら

    永遠のろくでなしへの愛憎混じったレクイエムです。読んでる間中頭の中にはセックス・ピストルズが流れていたけれど、自分真のアナキストは責任感のある自由人だと思う。ジョン・ライドンの生き方に比べると大杉栄は真面目な詐欺師だ。だからこそ、いい人の皮をかぶった詐欺師だらけの日本でいまだに異彩を放っているのだと思う。嫌いだけど。…祖父とはどういうつながりだったんだろう…やっぱ無産党時代の付き合いだったのかなあ…。

  • ケイトKATE

    大杉栄の人生は、一言でいうと自由を求め続けた人生であった。軍人の息子として生まれたものの、吃音持ちで母親から虐待され、陸軍幼年学校でもいじめられ、奴隷のように支配される世界に嫌気がさして退学し上京。上京して師となる幸徳秋水と出会いアナキストとなる。大杉はアナキズムを徹底的に実践していった。その生き方は、ある意味わがままであり、子供じみたところがあり呆れてしまう所がある。その一方で、資本主義も(ソ連的)共産主義も、奴隷として支配される体制であることを見抜いていたことに、私たちは大杉栄から学ぶ必要がある。

  • かふ

    アナーキズムというよりは大杉栄の魅力を伝える評伝。大杉栄のアナキズムは「相互扶助」ということに尽きるのだが、それは昨今のように権力側が与えるものでもない。それは奴隷と同じという。その中に喜びがなければということか。苦痛ばかり言い立てる道徳などクソ喰らえというあっぱれさ。そのためには命さえ惜しまぬという生き方なのか。大杉栄もそうなのだがその後の仲間たちにも言及される。馬鹿ばかりだ。でもそれが魅力。なんだろう子供時代の遊び仲間みたいなものだろうか?大人になるとやたら損得ばかりになる。

  • 猫丸

    資本主義バンザイ!なわけがない。最悪だと思う。でも、ほかのすべての経済体制を除けば、という例のヤツなんだよね。栗原さんの文は、いつもこの確信を揺るがす。今回は大杉栄の伝記である。ロシアで革命が起こったのは理論的にもおかしいからこれは単なる逸脱だが、もしイギリスで共産革命が起こっても、結局はスターリニズムへの経路を辿る疑いが強い。「まず権力を握ります」の時点でダメなんだと大杉は言う。米騒動を組織した前衛はいないのだ。これがサイコーなんだ。理不尽の圧してくる力が閾値に達したとき、自然に湧き起こる抵抗。

  • Chiyo K.

    学生の頃、授業をサボって好きなことに打ち込んだり、人の迷惑も顧みず自由奔放に振舞う人や行為をさして「アナーキーだね」と仲間内で評していたものだった。アナキズムには革命やテロ、過激な運動といったイメージが政治的にはあるが、本質的にはそればかりではないということだ。むしろアナキズムが暴力的なものとして発動するのは、人を隷従させようとする一層暴力的な資本主義の下でこそだろう。本書で特筆すべきは文体だ。「やばい、たのしすぎる」「えらそうだ」などと大杉が乗り移ったような著者自身のツッコミが頻繁に入り飽きさせない。

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