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続きと始まり

柴崎友香

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784087718560
ISBN 10 : 4087718565
Format
Books
Publisher
Release Date
December/2023
Japan

Content Description

第74回芸術選奨文部科学大臣賞受賞

あれから何年経っただろう。あれからって、いつから? どのできごとから?

日本を襲った二つの大震災。未知の病原体の出現。誰にも同じように流れたはずの、あの月日──。別々の場所で暮らす男女三人の日常を描き、蓄積した時間を見つめる、叙事的長編小説。

始まりの前の続き、続きの後の始まりを見下ろし、あの中のどこかにわたしもいる、と思った。(一穂ミチ・作家)

【著者略歴】
柴崎友香(しばさき・ともか)
1973年、大阪府生まれ、東京都在住。大阪府立大学卒業。1999年「レッド、イエロー、オレンジ、オレンジ、ブルー」が文藝別冊に掲載されデビュー。2007年『その街の今は』で芸術選奨文部科学大臣新人賞、織田作之助賞大賞、咲くやこの花賞を受賞。2010年『寝ても覚めても』で野間文芸新人賞、2014年『春の庭』で芥川賞を受賞。その他に『パノララ』『千の扉』『待ち遠しい』『百年と一日』ほか、エッセイに『よう知らんけど日記』など、著書多数。

【著者紹介】
柴崎友香 : 1973年、大阪府生まれ。大阪府立大学卒業。99年「レッド、イエロー、オレンジ、オレンジ、ブルー」が文藝別冊に掲載されデビュー。2007年『その街の今は』で芸術選奨文部科学大臣新人賞、織田作之助賞大賞、咲くやこの花賞を受賞。10年『寝ても覚めても』(18年に映画化)で野間文芸新人賞、14年『春の庭』で芥川賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • いつでも母さん

    何年ぶりかの柴崎作品。良い、とても好かった。コロナ禍の3人の日常が淡々とあった。そこには震災やそれ以前、TVやSNSで知る戦争もある。時間は誰の上にも平等なのに同じ経験や感覚では無い。それぞれの今を生きているんだ。そこに私の営みもあった。これからも在る。続きが続くだけで終わりはないのだなぁ・・ポーランドの詩人の詩がとても好く効いている。そして、本作のタイトルも実に良い。読み友さんの素敵なレビューに誘われて良い読書時間だった。

  • ででんでん

    皆さんに読んでほしいなと思った本。自分とは年齢も性別も異なる3人が、それぞれにコロナ禍を生きている。コロナ禍だけではなく、数々の震災、そして戦争…そしてもちろん日々の日常を生きる3人の仕事や家族関係。捉えきれないほどの事が起こるのが、生きているということだ。私達の日々はまさに「なにも終わらないのに、次々始まって、忘れていくばっかりで。」自分が知らない間、忘れてしまっている間にも世界中で、いや日本でもいろんなことが続いていて、そしてまた始まっていく。「続きと始まり」のなか、傍観し、かきわけて自分も生きる。

  • なゆ

    コロナ禍の不安で先行きの見えない日々。きっと住んでる場所で、職業で、家族構成で、感じ方や大変さも違う。10年後、20年後.この日々をどんなふうに思い返すのだろう。こうして読むと忘れかけてる事もあって、そんな自分に驚く。「なにも終わらないのに、次々始まって、忘れていくばっかりで」パート従業員の優子、飲食店で働く圭太郎、独身フリーカメラマンのれい。それぞれの視点であの頃をなぞる。コロナ禍だけじゃない、阪神淡路や東日本の大震災をはじめ、戦争も災害も非日常は突然始まり終わりはいつなのかわからない、ということ。

  • konoha

    じわじわと感情を動かされる。余韻がすごい。主婦の優子、飲食店で働く圭太郎、カメラマンのれいの生活をコロナ禍の2020年から交互に書く。コロナ禍の不安がリアル。柴崎さんの空間と時間の表現が上手い。阪神淡路大震災、東日本大震災、子供時代を思い出すことも3人の重要なテーマ。一見幸せなようでも問題にぶつかりながら生きる3人に自然と感情移入している。個人と政治や社会との関わり方に目を向けているのもいい。「終わりと始まり」の詩が印象的。私たちは何が起こっても続けて、始めなければならないというテーマが一貫している。

  • hiro

    WHOのパンデミック宣言がでた20年3月から22年2月までの間、パートで働く優子、調理師の圭太郎、フリーカメラマンのれい、離れた所に住む男女3人が順番に主人公を務め、それぞれの職場・家庭の問題を含めコロナ禍の中での日々の生活が描かれているだけでなく、更に過去の二度の震災を振り返り、また新たな戦争も含めた不安定な時代が描かれている。まだ2年から4年前を描いている作品だが、読み終えて忘れかけていることもあって自分自身に驚く。最後には3人の繋がりと題名にスッキリできた。芸術選奨文部科学大臣賞受賞も納得。

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