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工藝の道

柳宗悦

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784061597242
ISBN 10 : 4061597248
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2005
Japan

Content Description

伊賀の種壷、朝鮮の飯鉢、下手物にこそ美が存する。宗教学者から民藝研究家に転じた柳宗悦は、工藝美を提唱、全く新しい美の世界を切り拓き、衆目を驚かせた。健康の美、無心の美、他力の美、恩寵の美。工藝は奉仕の道、工藝において衆生は救いの世界に入る。宗教的表現を鏤め、熱く明快に工藝美を語る本書は、人々に深い感銘と強い衝撃を与えた柳美学出発の書である。

目次 : 工藝の美/ 正しき工藝/ 誤れる工藝/ 来るべき工藝(工藝の基礎/ 工藝と個人作家/ 工藝と協団)/ 工藝美論の先駆者について

【著者紹介】
柳宗悦 : 1889年生まれ。東京帝国大学哲学科卒。宗教哲学者、民芸運動の創始者。学習院高等科在学中「白樺」同人。日本民藝館初代館長。「工藝」創刊。1961年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • kana

    所謂「用の美」としての工藝に美的価値を見出し、その定義と成り立ち、課題を論じた思想書。機械主義や資本主義を断固否定する点は些か旧態依然としていて抵抗がありつつも、主張には頷ける部分も多くあります。私も個性際立つ美術品も良いけれど無名の誰かの手による使い心地の良い道具や器が好きだし出先でのそんな工芸品と一期一会の出逢いにときめきます。民衆の共創により工藝品が生み出されるという話は今日のインターネットが育むカルチャーに相通じることがあると思いました。何より一つ一つの表現が格式高く魅力的な読み心地。青空文庫。

  • ダイキ

    青空文庫。私はこの書を保田與重郎の著書によって知った。日本の「美」というものを最も正しく見つめる事の出来た彼が、学生時代に熱中した書というからには読まずには居れない。『工藝の道』は詩集の様な本である。どこを読んでも、どこから読んでも感動する事が出来る。柳氏は民藝の美しさは全て「自然」である故だという。作者は美しく作ろうなどとは思っていない、作らねばならぬから作るのである。それは使命などではない、全て「自然」がそうさせるのだという。

  • あくび虫

    明解で分かりやすいけれど、極端にも感じる語り口。一世紀近く前の著作ということを考慮にいれないと、温度感に引いてしまう面も。なかなか面白かったけれど、同じ話の繰り返しで途中で飽きてきました。

  • くらひで

    著者は昭和初期の民芸運動の創始者。私も最近になって日本各地の伝統工芸品の素晴らしさを興味を持ち、本書を読破。工芸を民芸と美術に、前者を更に創造的工芸と機械的工芸、後者を個人的工芸と技巧的工芸とに分類。近時は資本主義の進展に伴い、創造的工芸が衰退し、機械的・個人的工芸が隆盛するが、質が退化しているという。それは工芸に携わる人が生活のために働き、自然と融和し無心になって魂を入れることなく、協同ではなく個人芸に陥っているから。行き着く先は、ユートピア的共産主義思想を予感させる。著者の力強い思想を体感できる力作。

  • まいも

    用の美をわかりやすく文章化できているのがすごい。発想の新鮮さを感じた。

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