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町村合併から生まれた日本近代明治の経験 講談社選書メチエ

松沢裕作

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784062585668
ISBN 10 : 4062585669
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2013
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

明治期の町村合併、それは新たな境界線を社会に引く試みだった。町−市−県−国という同心円状の世界観がつくられた近代を問い直す。

【著者紹介】
松沢裕作 : 1976年東京都生まれ。東京大学文学部卒業、同大学大学院人文社会系研究科博士課程中退。東京大学史料編纂所助教を経て、専修大学経済学部准教授。専門は日本近代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • おさむ

    グローバリゼーションと国民国家は、相互に依存しながら、私たちの暮らしに大きな力をふるい続けている。新自由主義と新保守主義の併存ともいえるこの現実世界を、明治以来の町村合併の歴史から解き明かそうとする面白い試み。国や自治体など様々な境界線の意味するところを再考するきっかけになりました。

  • かんがく

    かなり面白い。近世の百姓村から明治の大合併による自治体創出までの日本の地方制度を扱うという一見地味なテーマだが、そこから国民国家(境界)と市場経済(無境界)の関係性という大きなテーマに至り、現代世界への分析を加えているのは刺激的。実例も豊富で、江戸の町村の特徴と、いかにしてそこから日本の地方制度が確立したのかがよくわかった。

  • 1.3manen

    同領主を持つ村々で類似用件があれば、まとまった方が合理的だから組合村が形成(42頁)。その合理性だけで集まったのか? 現代の市町村合併は、飛び地合併で、なぜ奈川村が松本市になったのか? という問いに窮するケースもある。昔は地理的なまとまり重視になっていたのは理解できるとはいえ・・・。今の合併もそうだが、大きくなることはいいことだ、という成長神話が見え隠れする。モッセの自治論は、日本の実情からするとそのまま理論のようにはいかなかった。自治の思想が存在しない(167頁)。ウォーラーステインも出る(206頁)。

  • ジュンジュン

    資本主義、市場経済の荒波に乗り出した明治政府。近世社会から近代社会へ組み替える過程を追いながら、近代とは?国民国家とは?を考える。読み解くキーワードは”境界”。境界なき市場の荒波を受け止めるため、防波堤として政治権力で境界を築いていく。久しぶりの衝撃。そもそも近世社会の実態が分かっていなかったので、冒頭からガツンとやられた。

  • Hiroki Nishizumi

    無境界的な資本の活動と境界的な国家権力の対比について問い直す意欲的な本であることはよく分かった。ただ自分には時期尚早なのか読了してもあまりピンと来なかった。

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