Product Details
ISBN 10 : 4065414709
Content Description
古墳時代の歴史は日本列島とその周辺だけで完結するものではなく、世界史ないしは人類史の一部であることを強く意識したい。古墳時代が始まって終わる紀元後一千年紀は、古墳時代の地球規模の気候環境の変動にも影響され、(中略)人びとを束ねる枠組みとシステムとが大きく組み替えられた段階である。ユーラシア大陸の東の端の沖合に浮かぶ日本の島々に巨大な古墳が現れて、王や有力者の政治組織が台頭したのは、この世界史的組み換えの一環とみなされる。歴史の動きをグローバルにとらえるこのような視点は、近年、国際的に盛んになってきた。また、グローバルな歴史の動きを導いた一因とみられる気候変動が、ここ十年来の高精度古気候復元の研究の進展により、一年ごとの乾湿や寒暖の変化として、具体的に把握されつつある。こうした視点や成果を取り込んで、世界史の一部としての古墳時代史を叙述することを、この本の第三の目標にかかげる。社会全体や世界の動きを視野に入れ、文献史学の成果も取り込んだ、考古学による古墳時代の編年史の総合的叙述。この本でしたいことは、それである。
【著者紹介】
松木武彦 : 1961年、愛媛県生まれ。大阪大学大学院文学研究科博士課程修了。岡山大学文学部教授、国立歴史民俗博物館研究部考古研究系教授を歴任。専問は考古学。おもな著書に『列島創世記 旧石器・縄文・弥生・古墳時代』(全集 日本の歴史1、小学館。サントリー学芸賞)などがある。2024年、逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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パトラッシュ
読了日:2025/12/06
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読了日:2025/12/17
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