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ロシアと黒海・地中海世界 人と文化の交流史

松木栄三

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784862581211
ISBN 10 : 4862581218
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2018
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

クリミアなど黒海から東地中海にわたる領域は、中近世のロシアにとって、ビザンツ、モンゴル、オスマン諸帝国やイタリアとの交易・交流の舞台であった。そこはまた、多くのロシア人が奴隷として拉致されてゆく経路でもあった。

目次 : 第1部 ロシアと黒海・地中海(一四‐一五世紀)(ロシア=地中海関係史の一断面―一五世紀のロシアとイタリア人/ 一四‐一五世紀の黒海沿岸とロシア/ ノヴゴロド大主教の白頭巾―一四‐一五世紀のノヴゴロドと地中海世界)/ 第2部 モスクワ国家と東方イスラム世界(一六‐一七世紀)(ロシア史とタタール問題/ モスクワ国家の外交慣習/ クリミア・タタールとロシア人「捕虜奴隷」―一六‐一七世紀のロシア=黒海・地中海関係から ほか)/ 第3部 ロシア人の東方聖地巡礼とアトス(一二‐一七世紀)(中世ロシア人の東方聖地「巡礼」―一二‐一五世紀の旅行記録から/ あるロシア人捕虜奴隷の東方聖地巡礼/ 聖山アトスのロシア人修道院―その歴史素描)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • サトシ@朝練ファイト

    日本であまり知られることのない中近世ロシアの政治、外交、社会、文化を10章に分け論じています。イタリア商人は黒海周辺の植民地を通じロシアから毛皮の輸入のみならず奴隷も扱っていたんだ。個人的には映画「ひまわり」がロシアで撮影できた背景、人身売買の浸透が地中海地域に与えた影響、何てなことを想像しながら堪能しました。ポイントは陸路ではなく海、川でのつながりかな。

  • Toska

    専ら東(モンゴル)西(ドイツなど西欧)との絡みで語られがちな多い中世ロシアの対外関係において、実は重要な役割を果たしていた南方・黒海方面との関わりを取り上げた一冊。意外に太いパイプを持っていたモスクワ大公国とイタリア、モスクワの頭越しにビザンツとの関係を作ろうとするノヴゴロド、クリミア・タタールによる襲撃と奴隷狩り、あるいは中世ロシアの外交儀礼、銃兵隊について、聖地を旅したロシア人巡礼者の政治的意図等々、重要かつ興味深いトピックスの数々。著者による聖山アトス訪問記も珍道中的で面白かった。

  • Go Extreme

    モスクワの対外政策に大きな影響 毛皮や穀物などをロシアから輸入 クレムリンの改築 文化的な摩擦も存在 東方貿易の中継地として繁栄 黒海における交易 モスクワの対外政策に大きな影響 南への進出を意識 独自の政治体制 独自の文化圏を形成 白頭巾は権威の象徴 タタールの軛 国境防衛線を構築 文化的な交流や相互影響 独特の儀式や作法が存在 東方起源の外交儀礼 捕虜贖身という政策 正教会の捕虜救済活動 強力な軍事力を必要 信仰心の表れとして重要 聖地の詳細な描写 聖遺物は貴重な品物 修道士が修行に訪れた

  • しいかあ

    わりと短編集的でとっちらかった感もなくはないのだけれど、あとがきを読むとよく本にしてくれたという気持ちになる。スラブ人がよく奴隷になっていたという話はちょくちょく聞いてはいたのだけれど、その具体的な実相が知れたのが良かった。

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