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天使も踏むを畏れるところ 下

松家仁之

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784103328155
ISBN 10 : 4103328150
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2025
Japan

Content Description

敗戦から15年、皇居「新宮殿」造営という世紀の難事業に挑む建築家・村井俊輔。彼を支える者、反目する者、立ちはだかる壁……。戦前から戦中、戦後、高度成長期の日本社会と皇室の変遷を辿り、理想の建築をめぐる息詰まる人間ドラマを描き尽くす、かつてない密度とスケールの大長篇。『火山のふもとで』前日譚ついに刊行!

【著者紹介】
松家仁之 : 1958年、東京生まれ。編集者を経て、2012年、デビュー長篇『火山のふもとで』を発表。同作で読売文学賞受賞。2013年『沈むフランシス』、2014年『優雅なのかどうか、わからない』、2017年の『光の犬』で河合隼雄物語賞、芸術選奨文部科学大臣賞受賞、2021年『泡』を刊行(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • starbro

    上・下巻、1,100頁、完読しました。戦後の皇居「新宮殿」造営を巡る壮大な人間ドラマにて大河小説、大変読み応えがありました。タイトルも秀逸です。今年の私のBEST20候補にノミネートしました。 https://www.shinchosha.co.jp/book/332815/

  • アキ

    この長編小説のテーマは、建築である。「建築は物として残り、記憶と意味と切り離されてもなお、あらたな評価を得る可能性がある。ことばはうつろいやすい」著者が編集者から小説家に転身した動機が、主人公・村井の建築した皇居の新宮殿に関する物語を書きたいというものであっただけに長編小説の醍醐味を味わえる。多くの皇室の人々や宮内庁、建築に関わる人たちが登場するが、最も印象に残ったのは美智子妃である。戦後の皇室の印象を変えた昭和40年代の状況がよくわかる。60年後の現在、日本国民の潜在意識に皇居宮殿は確かに存在している。

  • pohcho

    下巻になって牧野の横暴ぶりはますます加速。村井先生のことを思うと心が痛いし間に入る杉浦さんもかわいそう。おだやかな村井先生の我慢も限界になりついには・・となるのだが、メインストーリー以外にも象徴天皇の在り方や日本人の国民性、さまざまな事件、美智子妃の話などがあり、大きな話の中にささやかな日常が幾重にも織り込まれて綾なす一つの物語になっていた。上下巻合わせて千頁超え。駆け足で読んでしまったが、先日見た「美の壺 皇居」も見返したいし「火山のふもとで」も再読せねば。いろいろ勉強してからいつかじっくり再読したい。

  • もぐもぐ

    皇居の新宮殿造営をめぐる群像劇。建築家としての矜持を貫く村井、独裁的に振る舞う宮内庁の牧野と二人の板挟みとなる杉浦、美しい文章で綴られる生々しい人間ドラマに惹き込まれました。静かな上巻とは対照的な激しい展開の下巻。戦後復興、高度成長で大きく変わりゆく時代の描写も見事でした。建築家とは何だろう、深い問いの末の結末がなんとも粋で思わず笑ってしまった。すごく面白かったです。

  • よこたん

    “百年後にもすばらしいと感じられる建築は、新しい顔をしているというより、どこかで見たことのあるものが少しずつ集積して、見事にそこに落ち着いているーーそういうものじゃないか” 皇居の中の人、外の人の暮らしと想い。昭和の天皇家を盛り込んだ物語をこれまで読む機会はなかった。戦後、新しく変わろうとすることでぶつかり合う人と人の心が苦く重い。村井先生が新宮殿の設計を進めていたのに、横槍ばかり入れて、恣に事を運ぼうとする輩に、私も腸が煮えくり返る思いだった。建築家としての矜持を通した先生に、悔いはなかったのだろうか。

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