東北大学日本史研究室

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東北史講義 近世・近現代篇 ちくま新書

東北大学日本史研究室

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480075222
ISBN 10 : 4480075224
Format
Books
Publisher
Release Date
March/2023
Japan

Content Description

「東北」とは、幕末から近代において作られた言葉である。古代以来の律令制国たる陸奥・出羽二国の領域を「東北」と呼称して、地方の一体性を強調する現象が発生していくのは、主に近代以降のこと。時としてそこには「後進」や「周辺」の意味が込められている場合がある。本書は、この問題関心のもと、近世・近現代の東北史を三つの視点から描写する。一点目は、中央との位置。二点目は、各地との交流。三点目は、中央の影響力のもとでの地域の独自性である。

目次 : 近世の幕開けと諸藩の成立/ 藩政の展開と藩主/ 社会の変容と諸藩/ 幕末の諸藩と戊辰戦争/ 明治政府と東北開発/ 近代日本の戦争と東北の軍都/ 戦時体制と東北振興/ 戦前戦後の東北の流通経済―百貨店を中心に/ 特論 奥羽の幕領と海運/ 特論 神に祀られた藩主―弘前藩四代藩主 津軽信政/ 〔特論〕近世後期の災害と復興・防災/ 〔特論〕東北開発と地域有力者/ 〔特論〕近代東北の教育と思想家/ 〔特論〕東日本大震災と歴史学―史料レスキューの現場から考える/ 〔特論〕東日本大震災と地域社会―福島県双葉郡富岡町の原発立地から全町避難を考える

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • てん06

    戦国時代末期から、現代特に東日本大震災の後まで、いろいろなテーマで研究者が論じる。戊辰戦争、軍都としての東北、百貨店を中心とした流通経済、近代東北の教育、自然災害の発生前後の史料レスキューに関する論考が面白かった。史料レスキューに関しては東北だけでなく、自然災害の多い日本全体での課題だと思う。地域の人たちが考える「(城下町などにみられる)立派な歴史」ではなく地元に残るその土地の成り立ちや歴史といったある意味「地味」な史料を探し保存する営みが重要ということを再認識した。

  • qwer0987

    古代・中世篇同様、雑多な印象はあったが、どの議論も読みごたえがあった。個人的に面白かったのは、藩主に傷がつくことを恐れ改革を進められない秋田藩政の状況や、藩校教育の充実と遊学から他藩との結びつきができる様、衰退する城下町がその挽回をねらって軍を誘致する構図、三越などに対抗して地元の百貨店ができる過程、飢饉の発生を受けて温泉で復興を目指す領民と農業振興での復興を目指す藩の指向性の違い、震災における史料レスキューの現状や、原発の存在と地域における歴史教育や史料保存がなされていない状況への警告など興味深く読んだ

  • アメヲトコ

    2023年3月刊。近世以降の東北史のさまざまなトピックを15講に分けて論じた一冊です。明治期の大久保利通による東北開発像の見直し(小幡論文)、満洲に対する東北の人々の加害的側面の指摘(伊藤論文)、近世における災害復興と観光の関係(高橋論文)、震災後の歴史学の営為(佐藤論文)など、興味深く読みました。

  • fseigojp

    津軽藩の開祖がアイヌと戦っていたとはしらなかった

  • つわぶき

    17世紀以降の東北史を藩政期の政治・学問・流通や戊辰戦争、近代における国策と地域の関係、東日本大震災に伴う郷土史料の保全等の様々な各論を取り扱った本。先ず、「東北地方」という枠組みが戊辰戦争を通じて形成されたもので、その一体性は割と近代的で、しかも「日本」という国家意識の形成よりも後であった(国学の隆盛によるナショナリズムの勃興を国家意識の形成と捉えればであるが。)のは、意外であった。また、中央との関係性で言えば、陸軍部隊と地域社会の関り合い、更に東北の郷土部隊が満州における(続く)

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