Product Details
ISBN 10 : 4585226532
Content Description
「怪異」は中国の災異思想をはじめ、日本の神仏による霊験や物の怪、西洋の驚異、また民間説話や芸能、文学作品に見える妖怪など、様々なものを指すが、いずれも不思議な現象を読み解き、説明する情報の発信者と受容者のコミュニケーションによって成立する。そこには、神霊と人、人と人を「媒介」する“知”と“技”が重要な役割を果たしてきた。卜占や託宣を操る宗教者、怪異を知識で解釈する儒者や国学者、怪異をエンターテイメントに昇華させる作家や芸能者等「媒介者」は多様である。その諸相を検討し、「怪異」をめぐる社会や人々の心性のダイナミズムを明らかにする。
目次 : 1 記す・伝える(霊験寺院の造仏伝承―怪異・霊験譚の伝播・伝承/ 『風土記』と『儀式帳』―恠異と神話の媒介者たち/ 奈良時代・仏典注釈と霊異―善珠『本願薬師経鈔』と「起屍鬼」/ 「妖怪名彙」ができるまで)/ 2 語る・あらわす(メディアとしての能と怪異/ 江戸の知識人と“怪異”への態度―“幽冥の談”を軸に/ クダンと見世物/ 「静坐」する柳田国男)/ 3 読み解く・鎮める(遣唐使の慰霊/ 安倍吉平が送った「七十二星鎮」/ 天変を読み解く―天保十四年白気出現一件/ 吉備の陰陽師 上原大夫)/ 4 辿る・比べる(王充『論衡』の世界観を読む―災異と怪異、鬼神をめぐって/ 中国の仏教者と予言・讖詩―仏教流入期から南北朝時代まで/ 中国中世における陰陽家の第一人者―蕭吉の学と術/ 台湾道教の異常死者救済儀礼/ アラブ地域における夢の伝承)
Customer Reviews
Book Meter Reviews
Recommend Items
Feedback
Missing or incorrect information?
Product information of this page .

