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見えない死神 原発不明がん、百六十日の記録

東えりか

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784087817683
ISBN 10 : 4087817687
Format
Books
Publisher
Release Date
October/2025
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
下山達 ,  

Content Description

ある休日、夫が原因不明の激しい腹痛に襲われた。病院でどれだけ検査を行っても原因は特定できず、ただ時間ばかりが過ぎ、彼はどんどん衰弱していく。入院から三ヶ月後、ようやく告げられたのは「原発不明がん」の可能性、そして夫の余命はあと数週間ではないか、という非情な事実だった。この「原発不明がん」とは、いかなる病気なのか?治療の断念、退院と緩和ケアの開始、自宅での看取り。発症から夫が亡くなるまでの約百六十日間を克明に綴るとともに、医療関係者への取材も行い、治療の最前線に迫ったノンフィクション。

目次 : 第一部(発病と焦燥/ 診断と転院/ 治療と断念)/ 第二部(保雄のこと 私のこと/ 退院 そして緩和ケアの開始/ 在宅介護/ ベッドのかたわらで/ 最期の時)/ 第三部(永遠の別離/ 喪失感と罪悪感/ 原発不明がんとは何か/ 医療従事者から見た実態 都立駒込病院編/ 医療従事者から見た実態 住宅緩和ケア編/ T医師からの返信)/ 第四部(寄る辺なき日常/ 希少がんセンター)/ 終章

【著者紹介】
東えりか : 1958年千葉県生まれ。書評家。信州大学農学部卒。動物用医療器具関連会社で勤務の後、1985年より小説家・北方謙三氏の秘書を務める。2008年に書評家として独立。2011年から2024年までノンフィクション書評サイト「HONZ」副代表を務める(現在閉鎖)。日本推理作家協会会員。『週刊新潮』『小説新潮』『婦人公論』『本の雑誌』『公明新聞』『日本経済新聞』で書評を担当(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • しゃが

    病気になって初めて病気がわかることを経験してきたが、。漠然と知っていたことが理解していなかった。癌とがんの違い、緩和ケアという医療のことを。「後医は名医」は印象的、医療ではデータの蓄積がこの言葉を表している。夫妻が病名がわかり治療までの焦りや苦しみ、希少がんと分かった時は安堵と別れが…。その後の妻はジャーナリストとして検証作業をするなかで情報を得るサービスと出会う。田舎で暮らす私にとり、専門病院もなく、情報難民になるであろう不安が残った。正確な情報、真っ当な医療者に出会えるのは「運」ではないと思いたい。

  • よっち

    突然の腹痛で倒れ入院して検査を繰り返した夫の診断「原発不明がん」とは一体何なのか。発症から夫が亡くなるまでの約160日と治療の最前線に迫ったノンフィクション。なかなか原因が特定できずどんどん衰弱していく夫。入院から3ヶ月後、ようやく告げられた原発不明がんという診断と、余命はわずか数週間という非常な現実。病名がわからないことがここまで治療や心の準備を困難にするのかと驚かされましたが、医療関係者への取材を通じて実態に迫る著者の真摯な姿勢があって、終末期医療に向き合う現場も丁寧に描かれていたことは印象的でした。

  • coldsurgeon

    原発不明がんという希少がんに侵された伴侶を看取った書評家・東えりかの綴る闘病記。がんが発生した臓器が不明の転移病巣の増悪により発見される原発不明がんに、随分、理不尽な思いをしたことだろう。消化器外科医として、このような患者に遭遇したならば、同じような混迷の診断の道に入り込んでしまうだろう。がんは治癒可能な病気になりつつあるという錯覚を社会は持っているようだが、治療現場の医療者はそのように思っていないはずだ。治療の組み合わせにより、元気でいられる時間を長くしようと努めるはずだ。彼女の夫は、短すぎる余命だ。

  • 坊っちゃん

    ★★★★

  • peco

    夫の突然の発症から死に至る激動の日々と原発不明がんの情報が記される 最初の病院への入院中の筆致からは個人的な怨嗟が溢れ出ており、やはり書物にするのは時期尚早だったのではと思わされるが筆が進むにつれ個人的怨嗟が社会的責務に昇華されている。それだけにその過程で作者がどんなに怒り、悲しみ、嘆き、苦しんだのか胸に迫る。どんなに大切な人でも永遠の別れが訪れる。その時、どれだけ心残りなく、精一杯見送ってやれるのか。答えの出ない問いを自らに語りかけてみる。後悔のない別れはないのなら、共に過ごせる今を大切に生きなければ。

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