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ISBN 10 : 4784528164
Content Description
日本の市民社会論がいわば日本における社会思想史研究の対象となる一方、目を見張る経済成長を果たし、急激な社会変容を経験しつつある中国では、近代化に伴う新たな社会認識が模索されているようで、恐らくはその一環としてであろうが、2009年には望月清司の主著『マルクス歴史理論の研究』(岩波書店、1973年)が中国語に翻訳され(訳者:韓立新清華大学教授)、その後も紆余曲折はありながら、望月市民社会論が議論の対象となっている。なお平田清明や廣松渉の著書も翻訳がなされている。
本書では、この望月清司の市民社会思想の形成過程を追跡すると同時に、その輪郭を明らかにしつつ、彼が禁欲的に多くを語らなかった固有の社会認識(唯物史観との訣別、彼にとっての近代の意味)にまで立ち入って、それを日本の市民社会思想史の中に位置付けたいと思う。
(本書「序文」から)
【著者紹介】
村上俊介 : 1950年愛媛県生まれ。1979年専修大学大学院経済学研究科博士課程単位取得。専修大学経済学部名誉教授、社会思想史。マルティン・ルター大学ハレ・ヴィッテンベルク客員教授(2008年、2015年)。博士(経済学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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