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日本の政策はなぜ機能しないのか? Ebpmの導入と課題 光文社新書

杉谷和哉

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784334103767
ISBN 10 : 4334103766
Format
Books
Publisher
Release Date
July/2024
Japan

Content Description

近年、政治の世界では「エピソード・ベースからエビデンス・ベースへ」という掛け声のもと、データやファクトに基づいて政策を作り、評価する流れがある。EBPM(Evidence‐Based Policy Making)とも呼ばれるこうした政策のあり方は、いかなる背景から生まれたのか。先駆けである英米の潮流や、EBPM以前の日本にも存在した合理的な政策と評価を目指す動きとは。そもそも、エビデンスとは何を指し、どのように扱えば有益なのか。私たちが見落としがちなこととは。そして、日本の政策はどうすれば十分に機能するのか。公共政策学の知見からエビデンスと政策の関係を整理した待望の一冊。

目次 : 第1章 EBPMの出現/ 第2章 日本における政策評価/ 第3章 日本におけるEBPM/ 第4章 エビデンスを掘り下げる/ 第5章 政策の合理化はなぜ難しいのか/ 第6章 EBPMのこれから

【著者紹介】
杉谷和哉 : 1990年大阪府生まれ。京都府立大学公共政策学部公共政策学科卒業。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程研究指導認定退学。博士(人間・環境学)。京都文教大学非常勤講師、京都大学大学院文学研究科特定研究員などを経て、現在、岩手県立大学総合政策学部講師。専門は公共政策学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • よっち

    データやファクトに基づいて政策を作り評価する。当たり前のことに思える政策評価がなぜなかなか実現できないのか。政策評価が生まれた背景と機能しない理由を探る1冊。20世紀末に英国のブレア政権で始まった、エビデンスを元に政策を評価するEBPMの取り組み。日本におけるプログラム評価とセオリー評価という2つの流れ、事業仕分けとは一体何だったのか。そしてEBPMにおける三本の矢とは一体どういうものかを解説しながら、何のためのエビデンスなのか、誰が評価するのかという部分が明確でない現状の課題を浮き彫りにする1冊でした。

  • msykst

    日本の政策は技術論に寄りすぎでは、という問題提起だと思った。例えば政策評価は業績測定と一致してしまっていて、有効性よりも効率性が見られがちである。でもやっぱり価値の問題は実装しないとダメだし、政治とか大事でしょ、と。ロジックモデルにせよ何にせよ、その手の話が実は結構恣意性に開かれてる事が前提にされてたのが印象的だった。そう書かれている訳ではないけど、多分現場で執心してるのはEBPMみたいな方法論を如何に強引に日本の組織構造と文化に寄せるかって話な気がしていて、やっぱ理念に向き合うの苦手なんだろうなと思う。

  • とある本棚

    ニッチな内容で人を選ぶと思うが良書。エビデンスに基づく政策(EBPM)を起源から掘り起こし、日本を事例にその有効性と限界を説く。エビデンスに基づく政策を出しさえすれば、自動的に政策が改善するわけではないことを丁寧に説明する。本書の後半に政策の合理化を妨げる要因としての「政治」に言及があるが、政策は価値中立的ではあり得ず、だからこそ政治を遠ざけるのでなく、政治を政策の合理化にプロセスに組み込む必要があるという主張は強く首肯。政策評価に力点が置かれた内容だが、政策過程についてももう少し紙幅が欲しかった。

  • zunzun

    EBPMとは行った政策などをデータや実証に基づいて、どれだけの効果があったのか?を測る作業をいう。2000年代後半から政府にもとりいれられ、欧米でも実行されている。確か2010年代中盤ぐらいからニュースなどでもビッグデータという言葉をきくようになった。CPUが長足の進歩を遂げ、莫大な情報を捌けるようになったという。今では人工知能による動画作成や絵が素人でも数十秒から数十分でつくれるようになり、もはや人間の出番がなくなったかのように思えるが、そんな時代だからこそEBPMは持て囃される。その実態はどうか

  • スターライト

    タイトルの問いに対して即答すれば「人間が行うから」となるのであろうが(「はじめに」にあるように、「政治家や官僚が自分に有利な政策を無理やり決めている」あたりは率直な本音だろう)、EBPMが導入された背景やその後の動向、そもそも「エビデンス」とは何かといったトピックについてコンパクトにまとめた本。民主党政権時代の「事業仕分け」が名称こそ違えど、その後も続いているとは知らなかった。プログラム評価ではなく業績管理/業績測定に陥った日本的な「失敗」を繰り返すことなく、食べられる「餅」にする努力が問われるだろう。

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