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宮崎駿論 神々と子どもたちの物語 Nhkブックス

杉田俊介

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784140912157
ISBN 10 : 4140912154
Format
Books
Publisher
Release Date
April/2014
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

宮崎アニメに繰り返し描かれる圧倒的な破局と、それを何度も超えていく子どもたちの躍動。宮崎アニメで育ち今や中年となった著者が、我が子とともに再び宮崎アニメを見つめる中で、そこに込められた宮崎駿の絶望と希望に向きあう。ジブリ中期以降の「飛翔から変身への変化」の背景にある、宮崎駿の抱く時代への危機感とは何か。家族・自然・労働・日本…物語に埋め込まれた想いを、全キャリアを詳細にたどり浮き彫りにする渾身の作家論。

目次 : 序章 宮崎駿にとってアニメーションとは何か―ジブリ前史まで/ 第1章 子どもと神々―『風の谷のナウシカ』『天空の城ラピュタ』『となりのトトロ』/ 第2章 成熟と零落―『魔女の宅急便』『紅の豚』/ 第3章 廃墟と複製(ジブリとディズニーと神々の王国)―『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』/ 第4章 家族と爆発―『ハウルの動く城』『崖の上のポニョ』/ 第5章 遺言と新生―『風立ちぬ』と「その先」をめぐって/ 第6章 神々の物語のために―『風の谷のナウシカ』を産み直す

【著者紹介】
杉田俊介 : 1975年、神奈川県生まれ。批評家。法政大学大学院人文科学研究科日本文学専攻修士課程修了。『すばる』『ユリイカ』などさまざまな媒体を舞台に文学、アニメ、漫画などの批評活動を展開し、作家の核心に触れる読解で高い評価を受ける。また、ロスジェネ問題にも深くかかわり、その論考が注目される。現在、障害者ヘルパーとしてケアの現場に従事するとともに、親として子育てにあたっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • アナクマ

    2章。魔女宅論「経済的・精神的に誰にも依存しなくてすむように、成熟と自立を目指して、一歩ずつ大人になっていく」近代において「周りの人々の小さな親切に囲まれて生きることを発見」したキキの自立物語。…との評は納得(評した、というほどのことなのかとも思いつつ…)◉浮かんだ疑問は、前提の自明性。他者に依存しない人を目指すというモデルは、どれほど普遍的なのだろう。逆に、相互依存モデルは、どれほど傍流と見なされている/いたのか。ひとりじゃ生きていけんじゃろう、が当たり前の価値観で生きている/いた人のシェアは?→

  • かっぱ

    宮崎駿のアニメについては「パンダコパンダ」、「未来少年コナン」の時代からのファンであり、この著者とも年齢的に近いせいか、ある程度は本書の内容に共感しながら読了した。ただ、映画作品を全て観ていないのと、宮崎駿のインタビューや著書に直接触れたことがないせいか、「宮崎駿は、このままで終わったら、タタリ神になってしまう」という著者の思いが本当に正しい認識なのか分からないままであった。

  • しゅん

    前半は面白い。一緒に見ているという著者の子供の身体性が乗り移っているように思える。『天空の城ラピュタ』においてバズーが飛べないという指摘も、あらすじだけでなく画面の運動と共に思考されている感覚がある。しかしながら、『もののけ姫』以降、どうにも物語の図式だけから「絶望」や「希望」を取り出すような話になっていて、議論が宙に浮く。子供へ呼びかけるような文体になればなるほど、子供の身体からは離れてゆく。ただ、『もののけ姫』が小さなテーマパークだという指摘は面白いと思った。

  • アナクマ

    (p.43)乗せてください、という声が聞こえる。宮崎は手を伸ばす。手が届きそうになる。しかし、届かない。その、ぎりぎりで誰かを助け損ない、生かし損なってしまった、という感覚。宮崎にとって、それが生き続けることの絶対的な痛みとなった。

  • 左手爆弾

    悲しい本だ。筆者が自分の批評家としての能力のなさをわかっている。自信がないから、すぐに自分の感傷的な身の上話や不必要なまでに哲学や思想を引用して語る。個々の作品読解において、目新しい着眼点が何一つとしてない。「子ども」ということに注目してるのは確かだが、それが宮崎アニメの核心なのだというには弱いし、実際、かなり迂遠な書き方で自身の論点をぼかしている。行き詰まるとすぐにナイーブな感傷に浸るのにはうんざりする。批評家の原点に還り、作品の一筋縄ではいかない部分を読み解くという作業に集中すべきだろう。

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