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武士の娘

杉本鉞子

Product Details

ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784480027825
ISBN 10 : 4480027823
Format
Books
Publisher
Release Date
January/1994
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

明治維新期に越後の家に生れ、厳格なしつけと礼儀作法を身につけた少女が開花期の息吹にふれて渡米、近代的女性となるまでの傑作自伝。


杉本鉞子は、1873年、越後長岡藩の家老の家に生れ、武士の娘として厳格に育てられた。結婚によりアメリカに住むようになり、すべてがめずらしく目新しい暮らしの中で「武士の娘」として身につけたものを失うことなく、また自分にとじこもることもなく、みごとに自立した考えを身につける。今日に通じる女性の生き方を見る上にも、当時の風俗や生活のありさまを知るためにも、高い価値をもつ。


目次
越路の冬
縮れ毛
寒稽古
旧と新
落葉
お正月
父の苦衷
二つの冒険
盂蘭盆
酉の日〔ほか〕


Customer Reviews

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 鉄之助

    「武士の娘」。NHKの朝ドラで最近、何度聞いたことだろう! こう思って、元祖『武士の娘』を読んでみた。何とアメリカで(もちろん英語で)1925年(大正14年)に発刊された杉本鉞子(えつこ)の自伝だった。アメリカではベストセラーにもなっていたが日本ではそれほど知られず、日本語訳はズッと後年。「武士の娘は眠っている時でさえも、身も心もひきしめていなければならない」と言われて育った鉞子の一生に、感動した。鉞子は、今の新潟県・長岡藩の家老の娘で、明治維新で敗れた側。「内戦に敗れても武士の誇りを失わなかった」。

  • Willie the Wildcat

    文字通り「四海同胞」の精神を体現。著者の人柄、異文化への開かれた心が、他者の心と繋がる理由。身に纏う日本文化が土台。この点、少々素養のない私には耳が痛い。(汗)あくまで自然体な点も印象的。加えて、「真の自由」を語る件から、ご主人他界後の再渡米の覚悟にも納得感。一方、子供を翻弄していると苦悩。先日、次男が私に日本帰任予定の質問をした時のことが頭に浮かんだ。子供なりに当然色々考えている。翻弄していると言えば、翻弄しているんだろうなぁ・・・。何が変わる訳ではないかもしれないが、様々な形で話は聞かなきゃ!

  • AICHAN

    図書館本。読了した『鉞子』はこの本の解説書。この順番で読んでよかった。内容の理解が助けられたから。アメリカでベストセラーになり、ヨーロッパ各国でも翻訳され出版された。長岡藩の河合継之助を調べていた司馬遼太郎がこの自伝の存在を知り早速読んで感銘を受けたという。自伝そのものもだが、和訳の日本語の素晴らしさを称賛した。そう知って、これも読んだ。なるほど、忘れ去られかけている美しい日本語が残されていた。訳者は大岩美代さんだが、日本に帰国した鉞子とともに和訳したそうだ。それで素晴らしい日本語訳になったのだろう。

  • おさむ

    2018年度最初の1冊は、歴女の女優である杏ちゃんがイチオシのこの本。明治に長岡藩の家老の家に生まれた著者が時の流れでアメリカに渡った。夫を亡くして帰国するも再び渡米するまでの顛末を描く。武士の家のしつけやしきたりがこれほどまでにわかる本は初めて。とても興味深く読みました。礼儀作法の大切や慎み深さなど日本の良い所を再発見します。これは久しぶりに読んで記憶に残る良書でした。オススメです。

  • Miyoshi Hirotaka

    新渡戸稲造の「武士道」の女性版。異文化、異教徒の疑問に答えるばかりでなく自分達がどうしてそういう価値観をもち、そう考えるようになったかということにも答えてくれる。原著は英語。時の試練を受けて「外人」になった私達には説明的な記述がわかりやすい。幼くして異文化に適応し、家庭を築き、夫の死後も二人の娘を国際人に育て上げた。これを支えたのは武家に伝わる家庭教育の賜物で、わが国の近代以前に非常に高いレベルの教育システムが存在していたことを示すもの。また、日米双方の史実や風俗の記載が細かく、史料としての価値も高い。

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