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パンに書かれた言葉

朽木祥

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784092893191
ISBN 10 : 4092893191
Format
Books
Publisher
Release Date
June/2022
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:
朽木祥 ,  

Content Description

イタリアとヒロシマをつなぐ“記憶”の旅。震災後、母の生まれ育ったイタリアへ旅だった少女、光。そこで、今まで考えたこともなかった真実を知ることになる。

【著者紹介】
朽木祥 : 広島出身。被爆2世。デビュー作『かはたれ』(福音館書店)で児童文芸新人賞、日本児童文学者協会新人賞、産経児童出版文化賞受賞。その後『彼岸花はきつねのかんざし』(学研)で日本児童文芸家協会賞受賞。『風の靴』(講談社)で産経児童出版文化賞大賞受賞。『光のうつしえ』(講談社)で小学館児童出版文化賞受賞。『あひるの手紙』(校成出版社)で日本児童文学者協会賞受賞。近年では、『光のうつしえ』が英訳刊行され、アメリカでベストブックス2021に選定されるなど、海外での評価も高まっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • ☆よいこ

    戦争の話▽311東日本大震災とフクシマ原発事故の後、落ち着かない気持ちをか変えていたエリー。エリーは母親の故郷、北イタリアの祖母の家にひとりで行く。ノンナ(祖母)の弟は第二次世界大戦中、ナチスと戦い17歳で亡くなった。ノンナから北イタリアの戦争の歴史を聞く。帰国後の夏休み、エリーは父親の実家の広島に行く。被爆者の祖父母から当時の話を聞き、原爆記念館を見学する▽知ること。伝えること。忘れないこと▽2022年刊。良本▽主人公のエリーがとても優秀で、両親からも祖父母からも深く愛されているのかわかる。理想的。

  • けんとまん1007

    眼にした現実を忘れないこと。歴史を知ること。その地の現在を知ること。忘れないようにすること。そこにあるのは、言葉・コトバ。もちろん、映像・画像・音もある。それでも、自分は、言葉の力を一番信じている。あらゆる出来事は、遠いようで遠くないと思うこと。驚くほど、身近なところまで迫っていることも多いのではないか。マザーテレサの言葉が浮かぶ。無関心であることの意味。「忘却にあらがう」・・この本の前に読んだ本のタイトルとも響きあう。

  • ぶんこ

    辛かった。特に驚いたのが同盟国だったはずのイタリアをドイツが占領しユダヤ人狩りだったり、パルチザンを虐殺していたこと。広島出身の父と北イタリア出身の母の子光(エリー)は、東日本大震災に遭遇。エリーだけがイタリアに行き、ある時文字が書かれている黒くなったパンを見つける。そのパンは祖母のパルチザンだった兄の形見だった。イタリアでのドイツ軍の虐殺、広島の原子爆弾での惨事。命を落とした子どもたちを忘れないように、文字に残して伝えて行く。イタリア人も日本人も、ドイツやアメリカを拒否せず仲良くする度量があった。

  • しゃが

    朽木さんの物語にまた「伝える」「忘れない」ことがあるという思いにさせてくれた。2011年震災の3月イタリア人の母と広島出身の父を持つ中学生エリーは母の故郷に訪れ、同じ名前を持つ祖母から、戦争中のナチスの出来事や殺された大叔父パオロへの思いを聴く。そして夏休み、祖父のいる広島へ、そこで原爆の当時のこと、亡くなった大叔母真美子への思いを聴く。そして亡くなった二人が残した石のようになった血で書かれたパンと日記には若い命の忘れられない「言葉」があった。きっとウクライナやロシアにも同じことが起きているのだろう。⇒

  • joyjoy

    ゾフィーが見た夢。「地面がぱっくり裂けて、足もとにいた赤ん坊が落っこちそうになった。その子をすんでのところで助けあげた夢を見たって。この赤ん坊って、だれのことだと思う?」ノンナ(おばあちゃん)の問いに、エリーはその答えとなる言葉をきっと知っていたね。パンに書かれた言葉も同じ。ただ、言葉が本当に力を持つのは、そこにつながるストーリーや意味を見つけたとき、なんだろうな。 広島にいても知らないことがまだまだたくさんある。祈念館に行ってみなくては。

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